首相と「道路」 の求心力 強いのはどっちだ

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   ガソリンの暫定税率を復活させる税制関連法案が、4月30日の衆院本会議で再可決された。自民・公明のもつ3分の2の力である。これにはまだ続きがある。

   福田首相が一般財源化を約束している道路財源特例法案の行方だ。5月12日以降の再可決がいわれる。だが、民主党の抵抗に加えて、自民党内も意見が二分されている。この先行きをどう読むか。クローズアップ現代は、これを受けて、福田首相の求心力と政局を追った。

むだ遣いの実例ボロボロ

   道路特定財源をめぐる攻防では、与党に有利な材料はひとつもなかった。どころか、道路整備のずさんさやむだ遣いの実例がボロボロと出る。3月末の時間切れで暫定税率が切れ、ガソリンの値段が下がって国民は大喜び。自治体の「予算が組めない」という悲鳴も、ガソリン値下げには勝てなかった。

   ここで、福田首相が「平成21(2009)年度から道路特定財源を一般財源化する」との方針を打ち出した。「ただちに一般財源化」を求める民主党へ投げたボールだったが、民主はむろんノー。

   自民党内からも、「ずいぶん踏み込んだ」(古賀選対委員長)、「政府としてのお考え」(伊吹幹事長)と幹部から疑問の声が出たが、一方で議員有志の首相支援グループもできて、一般財源化に「閣議決定での確約」を求めた。

   4月10日に行われた幹部による協議のまとめでは、「09年度からの一般財源化」と並んで「道路は着実に整備する」と、道路族と地方自治体への配慮がありあり。しかし、この矛盾をどう乗り越えるのか、福田首相の腹のうちが読めない。

政局にうんざり?

   民主党は、先の山口2区の補選で圧勝して勢いはいいが、伝家の宝刀「問責決議案」の参院提出を今回は見送った。法的拘束力がないため解散・総選挙に追い込む決め手にはならない。そこで審議拒否をすれば、民主が非難されかねないという判断だ。タイミングは次の特例法案の再可決に移る。

   「道路特定財源を10年維持」という内容は、民主党は絶対に飲めないからだ。かといって、民主の支持があがるどころか、下がっている。みな政局にうんざりしたのか?

   この辺り本当にわかりにくい。国谷裕子は「党内はまとまっているといえるのか」「政策転換といえるのか?」と問いを発するのだが、解説のNHK政治部の赤岩勇二記者もいまひとつ、ぴしっとした答えが出せない。政局話は聞いてても退屈だ。

   そもそも道路財源とは、田中角栄元首相らが考え出した「受益者負担」という、いわばウラ技だった。むしろ制度の賞味期限切れの実態をきちんと検証すべきだろう。「一般財源化」といえば聞こえがいいが、それを自動車ユーザーからだけとるのは、税の公平からもおかしなことだ。

   それを政局の話にもっていってしまったから、話のとりとめがなくなった。いわば、大型の解説。ニュースの続きの趣だった。

ヤンヤン

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