告発目的の「盗み」 許されるべきか

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   調査捕鯨で捕獲した鯨肉を乗組員が土産と称して無断で持ち出している疑惑が浮上している。これを取り上げた今朝の『スパモニ』は、批判の矛先を途中で方向転換するなど迷走気味だった。


   まず最初に番組が取り上げたのは、環境NGOのグリーンピース・ジャパンが5月15日、東京都内で行った記者会見。

   グリーンピース側が会見で、調査捕鯨船から配送されたダンボールに入った塩漬けの鯨肉を証拠品として示したことから。

   この鯨肉は、ベーコンの原料となる『ウネス』と呼ばれる部位(23.5キロ)で、市価11万円から35万円相当するという。

   グリーンピースによると、東京港に先月帰港した調査捕鯨船・日新丸から降ろされ、運送会社の配送所にあったこの箱を「証拠品」として無断で持ち出したのだという。

   番組は、ここらまでは調査捕鯨船の疑惑追及という内容だったのだが、一転…。

   小木逸平アナが「捕鯨賛否云々ではありません、ポイントは(グリーンピースの)調査方法がどうなのかということなのです」と、矛先をグリーンピースの窃盗容疑に。

   運送会社の配送所から無断で個人宛の荷物を持ち出し開封するのは罪にならないのか?というわけだ。

   これに弁護士の大澤孝征は「運送会社が占有を持っているのでそれを犯して持ち出せば窃盗行為になるでしょう」と。法律家としては当然の見解だろう 。

   しかし、グリーンピース側は「私的な利益のためにやったのではないので、違法性があるとは考えていない」と強気だが、ジャーナリストの大谷昭宏は次のように言う。

   「明らかに窃盗ですが、それは内部告発として許されるのかどうか。中に入って持ち出すとなってくると、行過ぎた行為になるんではないか」

   不正をただす目的で組織の資料を持ち出し内部告発するケースも、資料の持ち出しで窃盗行為ということになりかねない。その程度をどう判断するかは難しい。

   最後に同志社大の村田晃嗣が「目的のために手段は正当化されるのだという議論は非常に危険だ。人類の歴史の中で多くの過ちを犯している。手段と目的の整合性を考えてもらわないと説得力がない」と吠えた。

   お説ごもっともな面もあるのだが、学者の一面だけを見た意見という感じ。

文   モンブラン | 似顔絵 池田マコト
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