日本はEUより幼稚なのか 温暖化ガス削減対策

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   「シリーズ地球温暖化 問われる日本の戦略」の第2回の焦点は「排出量取引」制度。その国内導入の是非や如何!?であった。

   前半部では、2005年から排出量取引を導入したEUの事例を普段より短めのVTRで紹介。その後まもなく、推進派と慎重派によるスタジオ対決の幕が開いた。東方、電気事業連合会副会長の森本宜久。西方、国連環境計画特別顧問の末吉竹二郎。中央の行司は国谷裕子キャスター。

効果不明VS「議論済ましてる」

   森本は、まず規制による経済産業活動への影響を懸念する。EUの取り組みは試行錯誤の「壮大な実験」であり、日本は慎重に対処すべきだという。温暖化ガス削減効果も現状では不明だし、投機マネーの影響を受ける「市場」に頼るのはリスキーだ。

   対する末吉は、TBSの「みのもんたの朝ズバッ!」のコメンテイターもつとめる人物。視聴者の眠りを誘うアンニュイな喋りと、ピンクのカーディガンに代表されるカジュアルファッションがトレードマークだ。しかし、今日の末吉はスーツを着込み、身振り手振りを交えながら、机に身を乗り出して力強く語った。まるで「不都合な真実」のアル・ゴアがのり移ったかのように――。車のハンドルを持つと人格が変わる人がいるが、環境問題でも人は変わる、変われるのである。

   さて、その末吉は「EUは過去10~20年で、いま日本で起きてる議論は済ましてるんです」と慎重論を喝破。待ったなしの地球温暖化の現実を変えるには、具体的な温暖化ガス削減目標を設定し、EUのように行動しなければいけないと説く。「(EUの)初期の問題を持ってきて、(排出量取引)導入反対の理由にすべきではない」

   この種の討論の例によって、両者の言い分は噛み合わず、軍配も上がらなかった。しかし、時代の風を受け、波に乗っていたのがどちらか、それは明らかなようだった。

ボンド柳生

   <メモ:排出量(排出権)取引制度> 企業などに対して、CO2などの温暖化ガスを排出できる量を規制し、過不足分は市場で売買できる仕組み。

文   ボンド柳生
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