2020年 10月 22日 (木)

ノルウェーの「クラスター」外交力 日本に真似できるか

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   2008年5月30日、ダブリンでクラスター爆弾禁止条約が採択された。50年間、手つかずで、当初、不可能と思われていたこの条約をまとめあげたのは、ノルウェーである。

   人口460万の小国は、これまでも、パレスチナ、スリランカ、グアテマラ紛争の和平交渉の仲介役として存在感を示してきた。ノルウェーが「仲介外交」に力を入れる理由を、この日のスタジオゲスト、東海大学の池上佳助准教授は「キリスト教に基づく人道主義、使命感と、ヨーロッパで繰り返された戦争に巻き込まれた辛い歴史」だと言う。ノルウェーのストーレ外相も「他の国に対する脅威が回りまわって我が国の脅威になることもある」と述べる。

巧妙な策「戦略的理由だ」

   番組は禁止条約の立役者となったノルウェーのベテラン審議官の動きを追う。

   交渉期限を1年余と区切って強い意志を示したノルウェーはまず、NGOと連携して国際世論の盛り上げを図る。爆弾による被害の実態調査に乗り出したNGOは、デモ、署名活動も進める。交渉開始から10か月で、交渉参加国は3倍近い138か国に増えた。

   ついで、審議官は条約の核心ともいうべき、禁止するクラスター爆弾の定義づけに着手する。ここで彼は巧妙な策に出る。禁止の対象外とするタイプの記入欄を空白としたのだ。 「戦略的理由だ。例外を求める国があるなら、その国が理由を説明すべきだから」(審議官)

   条約成立のカギは、例外規定を盛り込もうとする「抵抗派」、特に頭株と目されるイギリス、フランス、ドイツをいかに説得するかであった。いずれも、爆弾を大量に保有する国である。強い抵抗を崩さない3か国に対して、審議官は外務省だけでなく、国防省、NGOのチャンネルを使って情報の収集に努める。

   そして、条約締結の最終期限とした5月末まで1か月に迫った4月下旬、スタッフの1人から思いがけない情報がもたらされる。フランスの強硬姿勢は戦術で、抵抗派の代表とみなされることを避けたがっているというのだ。パリに飛んだ審議官は、仏外務省の軍縮担当者と長時間、協議し、2種類の新型を例外として認める代わりに、条約採択へ協力する約束をとりつける。

文   アレマ
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