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「落書き犯捜し」は魔女狩りか

   <テレビウォッチ>イタリア・フィレンツェの世界遺産、「サンタマリア・デル・フィオーレ大聖堂」への落書きが妙な展開になってきた。ネットで公開された名前から、高校野球の監督が解任されてしまったのだと。はて?

犯人捜しが始まったら…

   発端は、岐阜女子短大の学生の落書きが学校に通報され、大学が謝罪したと報じられたこと。続いて、京都産業大学の学生の名前も出て、さらにネットに名前が入った画像が掲載されると、これが茨城県の私立高校の野球部監督と一致した。

   これらはいずれも、デジカメの産物だ。落書きは昔から世界中にあって、別に日本人だけではないのだが、フィルムカメラでこんなものを撮影する人はいなかった。ところがデジカメはいまや、完全なメモ代わり。メールで送るのもネットに載せるのも自在だから、後の旅行者の目に止まったのが不運といえば不運。

   この監督のは、2年前に新婚旅行の際書いたもので、ハート型のなかに夫妻の名前があって、たしかに目をひく。だれが撮ってネットに載せたのかは分からないが、ひとたび載れば、物好きはいる。たちまち人捜しが始まって、その際奥さんの名前が、動かぬ証拠になったという。それを見た人が茨城県高野連に知らせた。

   この高校は8年前に男女共学になって、野球部の歴史は浅い。が、この監督の指導で、昨2007年は甲子園の一歩手前という好成績を残している。私立高校だから、野球の成績は最高のPRのはずだが、スキャンダルのタネとなれば、切り捨てということか。

   レポートの大村正樹は、「今週末から県大会が始まるが、今年はシードされていて、好成績も期待されていた。その監督がいなくなって選手たちがどうなるか。監督自身も、まさか落書きが人生を左右するとは思わなかったのでは」という。

   ピーコは、「落書きは問題だけど、魔女狩りみたいなのは違うのでは?」

   笠井信輔は、「一つひとつ犯人捜しが始まったら、嫌な感じがする」といったが、

   福田和也は「遺産の価値と学生を指導する立場からすると、社会的な制裁も無理ないかな」

   しかし、佐々木恭子は、「解任までのことかどうか」と疑問を投げる。

   学校が解任し、高野連はきょう聞き取り調査をするのだという。

   ピーコは、「先に処分しちゃったんだ。落書きはいけないに決まってるけど、話を聞く前に辞めさせちゃうとか、インターネットで犯人捜しとか、別のことだと思う」

   きょうから小倉智昭が夏休み。北京オリンピックのための前倒しだというが、小倉なら多分、「解任する話じゃないだろう」とはっきり言ってただろう。留守部隊はどうもパンチに欠ける。