国谷裕子が「ゆるキャラ」報じると…

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   今回は『ゆるキャラ』ブームがクローズアップ現代に上陸である。題して「『ゆるキャラ』が時代を制す」。

   一見すると、某タブロイドニュースサイトが休日に掲載してそうなネタで、グローバル経済や、地球温暖化、深刻な社会問題なんかがよく対象になるこの番組としては、究極にユルい部類である。いつもそこはかとない緊迫感、緊張感を漂わせる国谷裕子キャスターも、今日は気持ちユルめ。でも、どのくらい肩肘ゆるめて、カジュアルに行くか――のバランスに迷ったのか、ちょっとぎこちない感じだった。

「この現代」とぴったり

   前半はブームの紹介だ。「ひこにゃん」や「せんとくん」といったキャラの人気ぶりが伝えられ、「裁判インコ」ら、来年スタートする裁判員制度関連では、各地でゆるキャラが乱立したこと。

   なぜ自治体や公的機関は懲りずにキャラをつくるのか――。まず低予算でアピールできるのが大きいという。昨今のブームで、ネットなどの口コミで取り上げられるチャンスも増えている。必ずしも好意的な評判ばかりとは限らないが、話題にならないよりは良いとの割り切りがあるようだ。

   さても、プロのキャラクター制作会社が「危機感を持っている」と打ち明けるほどのゆるキャラブーム。スタジオではゲストのコラムニスト、天野祐吉の分析がはじまった。「完璧で隙のない人間は近づきにくい。こうしたキャラクターも、ある程度下手なほうが親しみが持て、受け手の参加意識が高まる」。このあたりはクイズ番組のおバカキャラにも通じる要素だろう。

   さらに、時代とメディア環境の変化がゆるキャラを指向してるのだそうだ。新聞にくらべると、テレビというメディアはユルく、いい意味でも悪い意味でも雑多で、いい加減なところがある。それを見ている方も、だんだんとユルくなっていった。

   そして、今はインターネット時代がやってきて、「アマチュアリズムどころか、誰でも作り手になれるアマチュアの時代」がやってきた。この現代と、ゆるキャラはぴったり見合っているのだという。

   そういった天野コメントを、国谷キャスターは「ええ」といつものように合いの手を入れながら聞いていた。通常、そこからは何の感情も読み取れない。だが、「テレビは~」のくだりに限っては、そこはかとなく不同意そうなニュアンスを漂わせていたように聞こえた。どうやらクローズアップ現代がこれ以上ユルくなることはなさそうだ。

ボンド柳生

<メモ:ゆるキャラ>

   単純なデザインだったり、垢抜けなかったりで、完成度が低く、「ゆるい」印象のキャラクターのこと。その多くは自治体関連で生まれ、彦根市の「ひこにゃん」はしばしば、ゆるキャラの代表格と見なされる。

NHKクローズアップ現代(2008年7月15日放送)

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