新幹線の「顔」手作り 極めるコツとは…

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   新幹線独特の"顔"。古くは団子のようなあの形から、現在のぐっと伸びた流線形まで。実はあの顔は手作りされている。今回の「プロフェッショナル 仕事の流儀」ゲストは、その顔を作り続けているプロ。板金職人の国村次郎。

   顔の絶妙なカーブは、もとは平面なアルミ合金板だ。それをハンマーを使って叩き湾曲させていく。打ち出し板金と呼ばれる技術だ。絶妙な力加減が求められる作業。ハンマーは常に垂直に、狙った場所にしっかりと打つ。マニュアルの作りようがない勘の世界。

   顔は沢山のアルミ板をつなぎ合わせてできている。なので一枚のごまかしがきかず、正確な形に仕上げなければいけない。しかも国村は他のベテランの半分の時間で作業をこなす。驚異的なスピードだ。実際にスタジオで打ち出しを試した茂木曰く「あり得ない(スピード)ですよ」。どうしたらそれだけの技術を習得できるのか。「1つの仕事を極めたいときは、辛抱して長く続けること」と国村。それだけ打ち込める仕事を見つけなさいということか。

   国村の仕事は板金だけではない。後継者を育てるのも大事な仕事だ。「今の時代に合わん仕事かもしれん」と国村が言うように、ここでも若い世代は不足している。そんな中、去年新しく入ってきたのが向山。金髪の21歳。"近頃の若者"だ。向山は国村から見ても筋がいいという。そこで国村は打ち出しをやらせてみることにした。新人には異例のことらしい。試し打ちで実力を見、そして実際の天井部に使われる板金を任せた。四苦八苦しながらハンマーを振る向山。実際の製品を任せることで、責任感とやる気を出させる。

   国村にとってのプロフェッショナルとは「立ち止まらずに前に進むこと」。これでいいか、ではなく、満足できるまでやり続けるのがプロの仕事ということだろう。

   *NHKプロフェッショナル(2008年7月22日放送)

文   慶応大学・がくちゃん
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