2024年 4月 20日 (土)

「ひとりH」も吹き飛ばす 深キョンの笑顔(学校じゃ教えられない!)

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   高校の社交ダンス部の話と聞いて、「ウォーターボーイズ」みたいな部活ものを想像していたら、いきなりひとりHデビューにモンモンとする男子生徒の話。ひょっとして、ここでは語れないような赤面路線? ところがこれが、なかなかの友情物語になっているんだな。

   元女子高に入学してきた5人の男子。ハーレム状態でモテモテかと思いきや、まるで邪魔者扱い。居場所がなくて、男子トイレにすぐ集まってきちゃうのが可笑しい。そんな男の子たちと、学校で浮いている女子5人を集めて社交ダンス部を作ろうと奮闘するのが、深田恭子扮する舞ちゃん先生だ。

   男子はみんな幼い感じだけど、仲里依紗をはじめ女子たちのヤサグレ感が興味をひく。加えて、舞ちゃんのキャラが面白い。ディズニーおたくで、話の中にやたら王子様やお姫様が登場したり、金儲けばかり考えて自室に籠りっきりの校長(谷原章介)には「美女と野獣」の孤独な野獣を重ね合わせ、「悩みがあったら相談してください」と声かけてみたり。辛辣なことを言われてもスルリとかわし、決して諦めないところもステキ。

   ある日、好きな女の子の顔写真とTバックのグラビアを組み合わせてアイコラなんぞ作っちゃった1人の男子。相手に嫌われるどころか、女の子もろともイジメの標的にされ、学校中の女子に取り囲まれてしまう。仲間を助けたいけど多勢に無勢の男子たち……。

   と、そこへ自転車に乗って現れた舞ちゃん。「どうした? 何かあったの?」と屈託なく笑う表情に、一瞬、釘づけになってしまった。深キョンの笑顔は最強だな。見る者に勇気を与える。その微笑みに後押しされ、男子たちは好きな人を思う一生懸命な気持ちを弁護。例の男の子も、自分に自信がなくいつもパシリに使われていた女の子に告白する。「君じゃなきゃダメなんだ」と。

   それを見ていて、一度は離れた部室に戻ってくるハグレ女子たち。「ハブられてる(仲間はずれにされてる)ヤツの気持ちはわかるから」って、カッコイイぞ。

   第3話では、ある女の子の妊娠が発覚。男に捨てられボロボロになってしまい「自分なんか大キライ」という彼女に、必死に手をさしのべる男の子2人がいいな。最初はダサダサだった子たちが、キャラが立つにつれて魅力的に見えてくるから不思議。

   エッチで過激なタイトルが並んでいるけど、コミカルなやりとりで笑わせ、人を思いやる気持ちにちょっと泣かされる。彼と彼女らには、実はまだまだとんでもないヒミツがありそうで、この先の展開が楽しみだ。

ツキノ・ワグマ

※「学校じゃ教えられない!」 日本テレビ系 火曜夜10時~
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