朝鮮戦争へ極秘参加 日本「隊員」遺族が求められた事

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   <ニュース通信簿>1950年にはじまった朝鮮戦争は、一般に日本は参加していない戦争だと思われている。しかし、国内を占領中のアメリカなど連合国軍の命令によって、海上保安庁の特別掃海隊が秘密裏に朝鮮半島沖に派遣されていたのである。延べ1200人が派遣され、掃海活動中に船が機雷に接触して、19人が死傷(うち1人死亡)する事故も起きている。

報告書に「強い疑問」表明

   最近になって、その模様を記録した海上自衛隊の内部資料が公開されたそうだ。番組(NHKの社会部記者)によれば、なかでも山上亀三雄指揮官が記した報告書は注目である。指揮官は、十分な準備もないまま、危険な戦地に駆り出されたことに、「強い疑問」を書き残していた。また、番組が派遣された元隊員や遺族に取材したところ、彼らも大いに不満だったようだ。

   元艇長は「そんな危険な所に、何の根拠があって行かなければならないのか。みんなかなりの抵抗をしめした」と言い、別の元隊員は「アメリカに連れて行かれたのに、使命感なんて何もない」と吐き捨てるように言う。

   しかも、任務が内密だったため、隊員は家族にも詳しい内容を知らせることはできず、死亡した隊員の兄に至っては「(朝鮮戦争での掃海活動が明らかになるとマズいので)国内の掃海作業で亡くなったことにしてほしい」と口止めされたという。この兄は「これからは日本の立場で判断して行動を起こすべきだと思います」と語ると、そのままVTRの締めとなった。

   これを受けて、小郷知子アナ(五輪取材中の青山祐子アナの留守を預かる)は「亡くなったことも口止めするなんて、今では考えられません」と素朴な感想を口にするのだった。

   今では自衛隊の海外での危険な活動もかなりおおっぴらに行えるので、こうした情報の隠蔽をする必要性は少ないだろう。だが、日本がアメリカの立場と判断に付き従って行動することについては、今後も大いに考えられそうだ。

ボンド柳生

   * NHKニュースウォッチ9(2008年8月5日放送)

文   ボンド柳生
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