「新型特養」突然経営難に陥ったワケ

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   今日(8月27日)の『朝ズバッ!』最後は「高齢者2600万人時代、こんな老後じゃ ほっとけない!」。厚労省が推し進める新型特別養護老人ホームが、同省の締め付けで経営難に陥っている実態を取り上げた。

政党助成金は こういうところへ

   神奈川県秦野市にある『はだの松寿苑』。認知症や寝たきりなど要介護者を受け入れるために05年に開設された5階建ての新型特養ホーム。現在100人の入居者がいる。

   きちんと整理された室内は、いかにも清潔そう。入居者一人ひとりに個室があてがわれ、暮らしも快適そうだ。

   ところが実態は、経費節減で電気は消され、昼間でも暗い部屋が。風呂のシャワーは水量を抑えるために特殊なノズルに変えられた。主に職員が使っていた2基のエレベーターは、1回使うのに100円かかるとかで、もっぱら階段を使用。

   もっともコストがかかる紙オムツは、従来月間40万円から50万円払って産廃業者に頼んでいたのを市と交渉し一般・事業所ごみとして回収してもらっている。

   久保谷勤理事長は「こうして月60万円程度の経費を節約していますが、とても赤字解消には届かない。今は私財を投じて耐えていますが、全国の新型特養のためにも改善していただきたい」と訴えている。

   そこで疑問がわいてくるのは、なぜ突然、経営難に陥ってしまったのか?

   この新型特養の特徴は一人ひとり個室部屋で、厚労省が03年から建設を推進、現在全国に1116ホームある。2~4人相部屋の従来型特養とあわせると、特養老人ホームは5716ホームに達する。

   ところが、厚労省が05年10月に介護報酬を改定し、突然、居住費を介護保険の適用から外し、自己負担とした。生活保護受給者などの低所得者の居住費は上限6万円に設定され、後は10万5000円が毎月徴収されている。

   松寿苑の場合、入居者の6割が低所得者で占め、年間3800万円の赤字になっている。6万円以上の居住費をもらわないと運営できないホームがほとんどで、多くが経営難に陥っているのだという。

   高齢者問題に詳しい淑徳大学の結城康博教授は「個室にすれば介護の手も多くしなければならないので、赤字が生じる。介護報酬をきっちり補償すべきだ」と。

   司会のみのは「政党助成金などはこういう所へ使えばいい…」と吠え、毎日新聞論説委員の与良正男も「ただ減らせばいいというものではない」と。

   まさに仏つくって魂入れず。最近の厚労省はなりふり構わない切捨てで、どうかしている。

文   モンブラン | 似顔絵 池田マコト
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