2024年 4月 25日 (木)

TOKIO松岡クン 「まっすぐな瞳」にホロッと…

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   <ヤスコとケンジ>初回に「ホームレス中学生」と「家政婦は見た!」をぶつけられ、こりゃ苦戦しそうだなと思ったら、ちゃんと2桁の視聴率をとっている。その後もオリンピック野球を裏に抱えながらも安定してるし、意外な強さの秘密は何?

   暴走族の総長だった沖ケンジ(松岡昌宏)は、亡くなった両親の代わりに幼い妹を守らんときっぱり足を洗い、今では少女マンガ家として生計を立てている。妹思いが度を超して、男女交際禁止、門限にもうるさく、妹ヤスコ(多部未華子)は大迷惑。

   松岡くんの威嚇顔が面白い。眉間にシワ寄せ白目むきだし、口をあんぐり開けて首振るのね。(やってみると難しい)

   素朴な顔立ちに親近感がわく多部未華子。恋の妄想にふけるところなんぞ「山田太郎ものがたり」のキャラとかぶるけど、一生懸命さと調子のよさを併せ持つ、愛すべきヤスコにぴったりだ。

   さらにヤスコの少女時代を演じる子が、胸がキュンとなるほどの可愛いさで、こんな妹だったらすべてを賭けて守るっていう気持ちもわかるなあ。どこかで見たことあると思ったら、「薔薇のない花屋」の雫ちゃん(八木優希)だった。

   ヤスコのあこがれは、王子様系好青年の椿純くん(大倉忠義)。純の姉で昔からケンジに思いを寄せる元レディース総長のエリカに広末涼子。絶妙なキャスティングの中で、彼女だけがちょっと惜しい感じ。元ヤンにしては迫力不足。ケンジの前でしおらしくするも、「クソあま」といわれて昔の自分に戻っちゃうところのメリハリがもっと出れば面白かったのに。

   ヤスコがピンチに陥ると必ず助けにきてくれる兄貴。毎回クライマックスは倉庫か駐車場で決闘って、「ごくせん」のパターンをそのまま踏襲してるのね。いちいち特攻服に着替えて登場するのが笑える。

   小ワザも効いて、部屋に貼ったペナント(ヤンキーはペナント好き?)やら、ケンジの子分2人が来ているTシャツの文字「夜露死苦」に並ぶ4字熟語が場面と微妙にリンクしているのもツボ。暴飲暴食、青息吐息、後悔千万、味玉上等……。

   印象に残るのは第4話だ。みんなに祝ってもらう幸せなはずの誕生日がヤスコにとっては父母の命日。バースディケーキを買いに行って事故死した両親に責任を感じ、彼女は10年間その日を暗く過ごしているのだ。そんな妹を気遣う兄貴の切なる思いに泣かされた。

   9話では、身分違いの恋をあきらめようとする妹のために大熱弁の兄。高校生の初恋なんてはかなく終わるのが常、兄貴がしゃしゃり出てくることもなかろうにと思いつつ、ケンジのまっすぐな瞳に心打たれる。

   けっこう笑えて、家族の絆にホロッとさせられ、毎回気持ちよく終われる。まさにホームドラマの王道である。

ツキノ・ワグマ

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