「鍋をはさんだ」友人の夫 「独身」私に言ったこと

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「あ、そりゃムリだわ」

   男性から言われた、無理という言葉。無理とは、道理から外れているということを言うそうだ。今夜はそんなお話を。

   高校時代の親友が、夫の転職のため名古屋へ引っ越すことになり、彼女夫婦と私でプチ送別会。渋谷で今季初となる鍋、山形牛のしゃぶしゃぶと決め込んだ。静岡の片田舎で同じように青春時代を過ごした友人は、長年交際していた彼と去年ゴールイン。方や私はシングル。28歳で結婚したなんて、ほんと早い! と、仲睦まじい2人を、憧れと嫉妬が入り混じる思いで見つめる。

   いつしか2人の興味は私の恋愛になり、結婚相手に求める条件は何か? という話題へ。聞かれた私は、こう答えた。

   1に経済力、2に理解力、3に相性。

   経済力を相性より優先したことに驚いた2人。だ~ってだって、しょうがないじゃない!

   コチトラはフリー稼業だもの。いつ食いっぱぐれるかわからない。さらにここで言う理解力とは、マスコミでフリーで働いている環境を理解してくれる人、ということである。最後の相性は会話から何から、全ての相性だ。

   その時に、友人の夫がボソっと言った。

「あ、そりゃムリだわ」

   私の頭の中で「ムリムリムリ……」とムリが連呼している。ムリが連呼でワルツまで踊りそうだ。その合間、私はある女性のことを必死に思い出していた。

   20代は、結婚した~いっ! って夢を見ていられるの。

   30代では、結婚はできるけど、1人の時間も楽しいと思うの。

   そして40代になって、1人で生きていく覚悟を決めるのよ。

   彼女は、現在43歳。未婚。

   バリバリのキャリアーウーマンで先日、都内に家を建てた。完全にお1人様使用で、1階は仕事部屋として使い、2階にプライベート空間を作ったのだという。壁紙は青を基調として、趣味の茶道もできるように茶室まで拵えた。

   と、山形牛が舌で溶けたところで我に帰る。

   そう、私はまだ夢を見たい年頃なのだ。正確には夢を見ていられるのも最後の年だが……「ムリ」と言われようと、あと1年は奇跡を信じていてもいいのだ。目の前の新婚カップルを見ると、完全に自分でもムリだろうなと思いつつも、2009年9月までは夢を見続けることを、心に誓った夜だった。

モジョっこ

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