「病気の母と死にたかった」 同情すべきか厳しくすべきか

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   <テレビウォッチ>10月19日、32才の男が自殺ほう助の疑いで、沖縄県警うるま署に逮捕された。

どんどん孤立してしまう

   高村智庸リポーターが報告する事件の経過は――熊本・美里町に住んでいた男は7月17日、脳梗塞を患う母親(67)とともに沖縄に渡って数日間、観光し、22日、母親を堤防から海に下ろして溺死させた。その後、男は海岸を転々としながら野宿生活をする。そして、8月24日、車の窃盗容疑で逮捕。取り調べの際に「母といっしょに海がきれいなところで死にたかった」と供述、母親を死なせたことが明らかに。やがて、身元不明の遺体が母親であるとわかり再び逮捕――

   沖縄入りする前に宅配会社を突然、辞めていた男は「母親の病気と、自分の人間関係に悩んでいた」といい、動機は「簡単にいえば、将来をはかなんで」(高村)。男は離婚歴があり、子が1人いた。ただ、母親の脳梗塞については、近所の人が「毎日、犬の散歩に行っていたし、スクーターで買い物に出かけていた」と話す。腕のいい建設業者だった父は大阪方面へ出稼ぎに行き、一時は仕送りをしていたらしいが、現在は行方知れず。

   高村は「ほう助に当たるのかな、と思う」とコメント陣に振る。

   若一光司は「母親の自殺願望が確認されない限り、ほう助かどうかの判断はむずかしい。ひょっとしたら無理心中的に死のうとして生き残ったかもしれない。殺人的要素の可能性もある」という見方。

   鳥越俊太郎は「高齢で病気になると今の日本では追い詰められて行って自殺をしなければならないような状況があるのは事実だ。昭和の時代ではここまで行かなかったと思う。平成になって弱い人は追い詰められて行く気がしてならない」と語る。

   赤江珠緒も「30代で、働きざかりの人が関わっていてもなお、ですものね……会社を辞めて社会から離れると、どんどん孤立してしまう」と同情的。

   若一は「自殺ほう助には法の温情が感じられるけど、そういう許し方を許容していいのかどうか。いくら困難な状況といっても人ひとりの命だ。時代性の中で厳しさを見逃してはダメだと思う。毅然として根源的な尊厳を目指して見て行かなければならない」と強調した。

   母と長男の間に何があったのか、まだ見えてこない面があるように思われる。

文   アレマ | 似顔絵 池田マコト
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