2024年 4月 26日 (金)

「解凍詐欺」したのは「怪盗」書記官 裁判所も信じられない?

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   <テレビウォッチ>まさに「浜の真砂は尽きるとも……」。新たな状況ができると、犯罪も新しくなる。京都家裁の書記官が、振り込め詐欺で凍結されていた銀行口座を、偽造文書で『解凍』して現金を引き出していた。

手口教えちゃったね

   偽造有印私文書行使容疑で逮捕されたのは、京都地裁の書記官、広田照彦(35)。振り込め詐欺に使われた疑いがあると、銀行が凍結していた口座を、ニセの京都地裁の民事訴訟の判決文をもとに凍結を解除させ、ニセの振り込み依頼書を出して架空名義の埼玉の銀行口座に預金を移した。現金数百万円は、その後京都のATMから引き出されていた。

   逮捕は、振り込み依頼書偽造容疑だが、大元のニセ地裁判決や架空の人物の戸籍作成、同名義の口座作成、現金引き出しにまで関わっていた疑いがある。同様の手続きは、他の口座についても行っていた可能性があるという。単独か共犯がいるかなどはまだわからない。

   今年だけで251億円と、一向になくならない振り込め詐欺の被害。6月に振り込め詐欺被害救済法ができて、凍結口座が公開されたが、これが12万件、59億円もある。今回の事件は、この公開リストをもとに仕組まれたもののようだ。

   裁判所の書記官は、裁判官を補佐して公的文書の作成などが役目。通常は1人で担当するので、チェックの目がないのだという。紀藤正樹弁護士は「書記官だからできた犯罪」という。今回のニセ判決文には裁判所の本物の印が押されており、「他の裁判所で見破ることは無理だ」とも。

   たしかに事件が発覚したのは、本物の被害者が民事訴訟を起こしたために、口座の凍結解除がわかったためだった。被害者が動かない限り、わからないわけだ。さらに悪いことに、口座の凍結解除などは、早い者勝ちなのだそうだ。

   加藤浩次は、「新しい法律ができて口座が公表されたのを利用した……」

   弁護士の本村健太郎は、「京都地裁の判決文があるから、みな本物だと思いますよ」

   「絶対バレるでしょう」と加藤。

   本村は「バレない可能性もあるでしょう。誰も気づかなければ。今回も京都に問い合わせてようやくわかった」

   テリー伊藤も、「おばあさんなんかだったら、そこまでやらないかもね」

   宮崎哲弥が「悪意の書記官がいればできるってことですね」

   「手口を教えちゃったね」とテリー。

   なんだかんだいっても、日本社会は性善説でできている。悪いことじゃないんだが……。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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