オバマ大統領就任式にみる そのさりげない「プロの演出」

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「オバマ大統領就任式」(NHK) 2009年1月21日 1時10分~

   ついに夜通し生中継を見てしまった。式典と昼食会が遅れたので、午前4時半頃からのパレードが5時以後にずれ込み、視聴するこちらも徹夜だ。まさに全世界に影響を及ぼすアメリカ大統領誕生!
   総合司会で金子哲也、国際部の奥谷龍太、現地近くの公園からの中継・有働由美子、ワシントン支局長・大越健介など局員が色々出てきたが、いつものようにスタジオの解説ばかりという愚は避けて、中継優先にしたのがよかった。新大統領の演説の内容などについては明日の新聞に任せるとして、テレビ的な感想を述べる。
   つくづくショウの国のプロが演出した大イベントだという感慨である。歴史上初の黒人大統領という部分を、さりげなくだがくっきりと主張し(いつになくVIP席にカラードが多い)、A.フランクリンにアメリカ版演歌仕立てのソウル『アメリカ』を歌わせ、民衆の中からピックアップされた映像にも圧倒的に黒人が多かった。
   時の動きを残酷に映し出したのは、歴代大統領夫妻の入場で、パパブッシュは杖をつき足元も覚束なく鼻水を拭き、カーターは人相まで変った白髪老人顔、前ブッシュは拍手の少なさに顔が引き攣り、去り行く者の悲哀に満ちている。47歳という若いオバマを際立たせる演出と見たのは穿ち過ぎか。この熱狂が醒める時が怖い。さらに怖いのはオバマが暗殺される不安だ。なにせ44代は日本的に言えば「死」のゾロ目なのである。そんなことのなきように祈りたい。

(黄蘭)

採点:1.5
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