2024年 4月 25日 (木)

世界経済危機は救えるか 国谷キャスター「ダボス会議」に迫る

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   ダボス会議が水曜日から始まった。世界経済フォーラムの年次総会、今年(2009年)は日英独露中など40か国の首脳と国連事務総長ら国際機関、経済界のトップら2500人が集う。未曽有の経済危機の中、テーマは、「危機後の世界をどう築くか」と一歩先を行く。

「道徳観変える必要あるかも」

   会議を主宰するクラウス・シュワブ会長(70)に、国谷裕子が聞いた。

--深刻な経済危機の中、今会議の意義は?

「今回の危機は本質的な変化を伴う危機だ。いますべきは優秀な頭脳を結集して、これまでのやり方、行動、ルールをも変えることだ」

--ダボス会議で、危機を警告した人はこれまでもいた。なぜそれが届かなかったのか?

「毎年5%の成長という陶酔感に浸って、危機のシグナルを見過ごしていた。こうした危機が再び起こらないように、長期的視点で築き上げたものを次の世代に引き継がないといけない。道徳感を変える必要があるかもしれない」

--参加者の中には高名な経営者もいる。彼らは成果ばかりを追いかけていたのではないか?

「経営者だけではない。株主も、全員がゲームの参加者だった。ハイウエーを思い浮かべてください。一部の人が、車の時速を240、280、320キロとあげてしまい、やがて全ての車が高速になった。リーマン・ブラザーズが事故を起こし、いまそこらじゅうが事故になった」
「いま政府が救急車の代わりをしている。私たちは、どうしたら命を救えるかを考えるが、それだけでは不十分。ハイウエーに新しい基準が必要になる」

--規制が必要だという合意はできつつあるが……

「グローバルな協力が不可欠。現実には政策は国家の仕組みが優先されるから、国境を越えたネットワークが必要になる。人と人の結びつきを深めることで、新しいアイデアが生まれる」
「ダボス会議は、結びつきを作る組織なのです。世界の問題は、政府だけ、産業界だけでは解決できない。問題は、たとえば健康は経済発展と、環境は貿易と、というように、相互に関連している。しかし国際システムは細分化されたまま。21世紀には、これを結びつける組織が必要なのだ」
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