2024年 3月 29日 (金)

弱小通貨とユーロ 通貨「勝ち組」の苦悩

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   EUの単一通貨ユーロは、1999年の誕生以来、導入国が当初の11か国から16か国に増えるなど順調な拡大を続けてきた。それが今、試練の時を迎えているのだという。

どう達成する?導入基準の財政赤字抑制

   世界的景気後退のためである。対ドルでユーロは13.3%下落した。が、番組によると、これは重大事ではないらしい。スタジオゲストの田中素香・中央大学教授は「21世紀のヨーロッパの通貨秩序をユーロが維持した」と述べる。ユーロ圏に属さない周辺国の通貨が大きく落ち込んだことが、問題なのである。

   例としてバルト3国のリトアニアが挙げられる。この国は、人件費の安さを求めてヨーロッパ企業が進出、ユーロ圏の成長を支える『工場』の役割を果たしてきた。しかし、金融危機の影響で景気が急速に冷え込み、痛手をこうむる。そこでユーロ圏参入を目指す。ところが、マーストリヒト条約という障壁が立ちはだかる。

   ユーロ導入基準を定めるこの条約は、低いインフレ率、財政赤字の抑制を課しているのだ。厳しい経済情勢下、政府は増税に踏み切る。大統領は「ヨーロッパはひとつの通貨による経済圏を築きあげようとしている。われわれがその一員になりたければユーロが定める基準を受け入れなければならない。われわれは今その対価を払っているのだ」と語るが、国民の反発は激しい。

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