仕事なし「日雇い派遣の今」を追う その取材に迫力なし

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   NHKスペシャル「密着 日雇い派遣」。日雇い派遣に就職難の若者やリストラされた人たちが集まったことや、違法派遣が続き原則禁止された現状を紹介した。

   しかし、密着という割にはどこにも肉薄してなかった。ある1人の人を追いかける映像はあったが、ぼかしを使って弱い印象しか与えなかった。

   派遣切りされたり、派遣更新がされなかったりした人たちは、身分保障もなく崖っぷちの窮地に立たされている。彼らに対して厳しい意見があるのは、分からないでもない。正社員ではない働き方について、いつやめてもいい、上昇する努力をしなくてもいい、と楽に捉えていた人、甘え・油断があった人も中にはいただろう。反省すべき点はあるかもしれない。しかし、もっと反省すべきは社会の方で、もっと早く手を打てなかったのか、今何をすべきなのか真剣に考える必要がある。行政頼みばかりでなく、民間レベルでできることの智恵を出し合うことも大切だ。

   さらに、これまで好調とされていた企業についても、本当に今リストラするしか道はないのか、安易に弱いところに解決策を押し付けているのではないか、と迫る視点も必要だ。NHKは何を遠慮したのか、苦境に追い込まれている人が大勢いることについて、取材に怒りが感じられなかった。公平中立も結構だが、大企業の弁護に気を遣うマスメディアが信用を勝ち得るとは思えない。何の解決策も示さず、現状分析すら腰がひけた内容だったと言わざるを得ない。

      仕事なく 銭なく友なく ねぐらなく

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