管制官とパイロット 「共に空を飛ぶ」ためには…

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   地上と大空を結ぶ玄関、羽田空港。1日の航空機の発着数は800機。それは成田をしのぎ日本一を誇る。世界でも5本の指に入る。私は羽田空港を利用する機会があれば少し早めに出かけて、待ち時間に展望デッキに行く。そして次々とやってきては去っていく飛行機を眺めているのが好きだ。

   秩序よく離陸・着陸を続ける飛行機。町中を走る車の秩序が守られているのは信号機のおかげだが、飛行機にも信号機の役割を果たす存在がある。それが管制官だ。今回のプロフェッショナル、堀井不二夫の仕事だ。

   管制官の主な仕事は、空港にある管制塔の中から飛行機に音声で指令を与え、空港まで誘導すること。レーダー上に空港から半径100km圏内を飛ぶ飛行機が全て表示され、便名・高度・速度・針路が分かる。それらの情報と、実際の風向き・天候を照らし合わせ、飛行機を等間隔に整列させていく。飛行中に「ただいま当機は着陸の順番待ちをしております?」というアナウンスが流れることがあるが、それも管制官の指示から来るもの。

   ところで、パイロットの緊張のピークは着陸時だと聞いたことがある。堀井達はパイロットに正確な情報を伝えることで、その不安を和らげる。彼の仕事の流儀は『共に、空を飛ぶ』。

「向こうは命がかかってますから。僕らも言葉と指示だすイントネーションとかで『じゃあ着陸までがんばってください』と、それを、まあ、できれば声で表現したい」

   例えば、針路の先にヘリコプターが飛んでいた時。高度が違う場合は、通常は知らせる必要はない。しかし、彼らは、その些細な情報をもパイロットに知らせる。「私たちはあなたを見守っています」という、アピールでもあるのだ。共に、空を飛ぶ。地上と上空の二人三脚で。多くの仕事は、誰かの協力がないと達成できない。お互いがお互いをいたわる重さを感じた。

慶応大学 がくちゃん

* NHKプロフェッショナル 仕事の流儀(2009年2月17日放送)

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