デーブ・スペクターが解説 「おくりびと」アカデミー受賞の訳

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   <テレビウォッチ>アカデミー賞で、とうとうやった。「おくりびと」(滝田洋二郎監督)が外国語映画賞。「映画賞とってなかったんだね。とってたような気がしていた」という小倉智昭の感慨は、おそらく日本人みんなが抱いたものだった。

みんな売り切れ

   作品でも俳優でも、ノミネートはされてもいつも肩すかしだった。一方のアニメでは短編アニメ賞で、「つみきのいえ」(加藤久仁生監督)が受賞した。いまや世界のものになっている宮崎アニメとはひと味違う内容だ。

   「おくりびと」は、納棺師という日本人でもあまり知らない仕事を通して、死生観に迫ったユニークな作り。主演の本木雅弘(43)が十数年前、インドでみた葬式の光景からずっと抱いていたアイデアだったという。

   しかし、第32回モントリオール世界映画祭グランプリから始まって、日本アカデミー賞では、作品賞から監督、脚本、主演・助演男女優まで10部門で最優秀。アカデミー賞外国語映画賞が61番目の賞だった。

   滝田監督は「映画の神様がずっと頭上から落とし物をした」

   本木も「作品に関わったすべての方の思いが結集して、大きな花を咲かせたその瞬間だった」。日本を発つ前、義母の樹木希林(66)が「もらわない方がいいかも。その先のプレッシャーが辛いから」といっていたなどと明かした。「長旅でよかった」とも。

   小倉は、「丁寧な作りの作品でしたね。仏教にかたよっていかない死生観みたいなものが、よくアカデミーの会員に伝わったなと思いますね」

   デーブ・スペクターが、「アカデミーの会員の過半数が60歳以上で、葬式というのは、興味のあるテーマ。感動したり笑ったりで(候補の中で)いちばん楽しい映画になった」といっていた。

   笠井信輔はまた、本木が、この映画に出演してさきごろ亡くなった峰岸徹の遺影を胸にしていたという。「峰岸さんは映画のなかで、重要な亡くなる人の役でした」。

   小倉が、「この映画に賭けていた本木さんの所属事務所の社長も亡くなってますね」

   もうひとつの「つみきのいえ」は、日本では長澤まさみのナレーションがついていたのだが、ハリウッドではナレーションなしだった。が、鉛筆の絵をコンピューターにとりこんだ軟らかい画像と、温暖化で水没する家にレンガをつみあげていく老人という、現代的なテーマが評価されたという。

   小倉が「とても味わいのある映像ですが、もうDVDはみんな売り切れだそうです」

   佐々木恭子も「見たいですよね」

   竹田圭吾は、「外国語映画賞というのはほとんどヨーロッパで、アジアでしかも現代劇でというのが、普遍性を感じさせる。アニメもジブリとは違うもので、2つの作品は希望を感じさせられる」

   小倉が「これでようやくとっかかりがつかめた。世界の人はなかなか認めてくれなかったから」

   確かに、日本の位置づけを改めて思い起こさせるものでもあった。

文   ヤンヤン | 似顔絵 池田マコト
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