2024年 4月 25日 (木)

「レーシック手術」経験の芸能人 「集団感染」に一言

   <テレビウォッチ>また、「これでも医師か?」というニュースである。番組が取り上げたのは、手軽な視力回復手術とあって患者が急増中の「レーシック手術」で、67人の患者が感染性角膜炎を発症したニュースだ。

考えられない

   感染があったのは、東京・銀座の『銀座眼科』(溝口朝雄院長)。

   中央区保健所が調べた結果、昨2008年9月から今年1月までに、同眼科でレーシック手術を受けた639人の患者のうち67人が角膜炎を発症。うち2人が入院し、中には未成年の患者もいたという。

   レーシック手術は、角膜の表面を「マイクロケラトーム」という手術器具で削り、「フラップ」というフタをつくる。そのフタをめくったところに、レーザー照射して視力を回復させる。

   入院の必要がなく、手軽に手術が受けられることから急増し、08年は45万人が手術を受けている。

   溝口院長が保健所に説明したところによると、原因は、「マイクロケラトーム」を滅菌・消毒する装置に不具合があったためという。ところが驚くのはこれから……

   「いつ感染を把握していたのか?」という記者の取材に、溝口院長は「昨年10月に入ってから」と。感染患者出ているのを知りながら、その後3か月間も手術を続けていたことになる。

   しかも「何故すぐ保健所に報告しなかったのか?」には「自分で試行錯誤して改善すれば良くなるものだと……試行錯誤を繰り返しているうちに報告が遅れてしまった」と弁解した。

   そればかりか、立ち入り検査をした保健所は、手術の際に手術用手袋をしなかったり、滅菌剤が所定に場所になかったり、衛生管理全体に問題があると指摘している。

   別の眼科医によると「角膜炎は、ゴロゴロ感が始まって痛みが出てきて涙が止まらなくなる。悪化すると角膜自体が溶けてデコボコになり、不正乱視になる」とか。

   溝口院長は「67人の感染患者の中には、目薬で治る軽微な方もいるが、角膜に混濁が残ると視力が出ないので、角膜移植が必要な方も出るのではと予測している」という。

   レーシック手術の経験がある司会の加藤浩次は「院長はグズグズ言っているが、手術で消毒、滅菌ができていないとは考えられない……手術を重ねてお金を儲けようとしたのはありますね」と呆れた。

   相澤英孝(一橋大大学院教授)も「医者としての基本的な衛生管理意識ながない」と厳しい批判を。

   わざわざ『銀座眼科』を調べたというテリー伊藤は「ホテルのロビ―みたいにお洒落。場所が銀座とあって、ちょっとここいいなと行ってしまう。だいたい試行錯誤で手術するなって言いたい」。

   保健所では当分、診療休止を指導したが……感染を知っていて手術を繰り返すなど、悪質な「傷害」事件といってもいい。

文   モンブラン| 似顔絵 池田マコト
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