「白洲次郎バンザイ」ドラマ その裏に感じた不明朗な意図

印刷

「ドラマスペシャル白洲次郎 第1回 カントリージェントルマンへの道」(NHK) 2009年2月28日 21時~

   ドラマ自体はわりによく出来ているし、伊勢谷友介扮する白洲次郎もなかなかカッコいい(演技はイマイチだが)ので、最終回(3回)まで見て☆2つぐらいの評価になるかもしれないが、どっこい、ちょっと待て。深読みする筆者にはひっかかるものがある。
   戦前は豪商の息子として英国留学したキングスイングリッシュぺらぺらの男、戦中は近衛文麿首相の周辺にいた男、戦後は宰相・吉田茂の懐刀。夫人(中谷美紀)は著名な随筆家として活躍する元伯爵令嬢。タテヨコナナメ庶民とは程遠いドラマチックな男だから、主人公になってもおかしくはないのだが、何故、白洲次郎か?
   昨年、マイナーテレビ局のBS11にも、白洲次郎の子孫が登場し、盛んに司会者やその親族が白洲次郎を褒めそやしていたが、一般の日本人の果たして何人が白洲次郎と聞いてピンとくるか。ほとんど無関心ではないのか。つまり、筆者は、このドラマでも「乱世で注目を集める信念に生きた人」という最大限の褒め言葉に違和感を感じる。やたらに白洲次郎が取り上げられるのは奇妙である。
   自民党が崩壊寸前の今、支持率1桁になんなんとする麻生太郎首相のおじいちゃん、吉田茂の側近として、戦後のGHQとの交渉でも活躍した白洲を、3回も使ってNHKでよいしょドラマにするのは、企画意図に不明朗なものがある。間違いなく、民放には持ち込まれなかったはずだ。おじいちゃんの力を借りても、低迷首相は浮揚しない。

(黄蘭)

採点:0.5
  • コメント・口コミ
  • Facebook
  • twitter

このエントリーはコメント・口コミ受付を終了しました。

お知らせ

注目情報PR
追悼
電子書籍 フジ三太郎とサトウサンペイ 好評発売中