ダメOLと駄目オヤジ 「開き直りの美学」が爽快!(少年メリケンサック)

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(C)2009「少年メリケンサック」製作委員会
(C)2009「少年メリケンサック」製作委員会

   <少年メリケンサック>レコード会社で新人発掘を手がけるクビ寸前のダメOL・カンナ(宮崎あおい)は、動画サイトで見つけた少年メリケンサックというバンドのライブ映像に衝撃を受け、デビューさせるべく彼らの元へと向かう。しかし期待に胸を膨らませていたカンナの前に現れたのはアキオ(佐藤浩市)をはじめとする凶暴な中年オヤジたちだった。

   ストーリーは、宮崎あおい演じるダメOLと中年パンクバンドがワンボックスカーで全国ツアーをしながら、互いにぶつかり合いながらライブに臨んでいくロードムービー……に思える。しかし、この映画の場合は登場人物が成長していくというよりも、自分たちのダメさに向き合いながら「こんな俺らで何が悪い」と開き直っていくように描かれている。昔は大人に笑われて、今は若いやつに笑われている彼らの旅路には、哀愁と痛快さとなんとも言い難い心地よさに包まれている。

   宮崎あおいや佐藤浩市をはじめとする豪華キャストでも話題になっているこの映画だが、中でも、過去に遭った事故の後遺症で車イス生活になり言語障害もあるボーカルのジミーを演じた田口トモロヲの演技が最も強烈な印象を残す。他にもレコード会社社長のユースケ・サンタマリアや、元少年メリケンサックマネージャーのピエール瀧など、監督の宮藤官九郎が放つ相変わらず独特な世界観を作るのに欠かせない、一癖も二癖もある俳優たちが脇を固めている。また、彼らをここまでハジケさせることができたのもクドカンだからなのだろう。

   見た人すべてが感動できる映画ではないかもしれない。しかしオッサンバンドから漲るエネルギーは、見た人間を必ず笑顔にしてくれる。

ジャナ専 ぷー

   オススメ度:☆☆☆

日本ジャーナリスト専門学校プロフィール

日本ジャーナリスト専門学校
通称ジャナ専。東京都豊島区高田にあるマスコミの専門学校。1974年の開校以来、マスコミ各界へ多くの人材を供給し続けている。

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