お涙頂戴「のど自慢」 問われるNHKの時代感覚

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「のど自慢チャンピオン大会」(NHK) 2009年3月14日 19時 30分~

   毎年行われる日曜日ののど自慢合格者による全国大会であるが、合格者はもっと沢山いるはずなのに、選ばれた人たちはたったの15組である。しかも、このメンバーが作為に満ちていて、本人が視覚障害者であったり、姉妹が身体障害者であったり、家族が重い病を抱えていたり、まるでハンディキャップ・シリーズと呼びたい位のわざとらしさなのである。純粋に歌唱力で選ばれたとは到底思えない。これでは健常者差別である。
   筆者が全員聴いたところでは、体格のいい、和田アキ子の「笑って許して」を唄った茨城県の男性が、ボディが共鳴箱になって素晴らしい歌唱だったのに、受賞は何もナシ。予想通り最優秀賞は目の見えない少女で、「三日月」を歌った順番まで真ん中あたりの有利なところだった。たとえ歌唱順序が抽選であったとしても、「目が不自由なのに」と同情をひかせる事前のVTRはばっちりだった。
   優秀賞を取った男性は車椅子の妹が会場に来ていて、「ありがとう…感謝」と繰り返し歌う『が』の発音が鼻濁音も出来ずにきたなかった。それでもたった2人の優秀賞を取った1人なのである。審査員が俳人やお笑いタレントなどでは歌唱力で選ぼうと、どだい考えていないのがわかる。真面目に歌った人たちが馬鹿にされた大会である。NHKの幹部の脳ミソは、未だにお涙頂戴が受けると思っている時代錯誤ぶりで、こんな大会はもう止めたほうがいい。

(黄蘭)

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