2024年 4月 25日 (木)

「土浦無差別殺傷」被告の頭の中 週朝「100問100答」がすごい

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   <テレビウォッチ>15兆円の大型補正予算への批判が巻き起こっている。官僚のお手盛りで、真の景気対策にはならないというものが多いが、その象徴になっているのが、麻生さん肝いりで117億円もの予算がつき、『国立マンガ喫茶』と揶揄される「アニメの殿堂」である。

   朝日の「民主中堅・若手の『言いたい放題』120分」の中で、ミスター年金の長妻昭氏が、「今後、介護職員は40万人近く不足する。巨大産業ですよ。介護事業立て直しの絶好のチャンスだったのに。介護に人をシフトさせる予算にしなかった。(中略)特別養護老人ホームの待機者は38万人。自宅で介護している人の6割が老老介護になっている。日本中から悲鳴が上がっています」と、赤塚不二夫氏の人気マンガ「おそ松くん」を地でいくような麻生首相の『おそ松』補正予算を的確に批判している。

新潮が「『押し紙』斬る」連載

   ポストは、だいぶ前に、「景気対策には札を刷れ」というユニークな提言をしたが、今週も「いっそ『年金解体』して全サラリ-マンに3000万円返還せよ!」と主張している。これによると、現在45歳のサラリーマンが60歳までに払う年金保険料総額は3083万円になる。それを、これまで支払い済みの保険料と一括返済してもらって、今後支払うはずの保険料を会社負担分と共に自分で受け取り、定年まで積み立てた額の合計を、厚労省がいっている「年利4.1%」で運用した場合、1170万円の得になるというのだ。できるかどうかはわからないが、一読する価値はある。

   新潮で注目の連載が始まった。「『新聞業界』最大のタブー『押し紙』を斬る!」がそれだ。押し紙とは、新聞販売店に新聞社から押しつけられ、配られることなく闇から闇へ消えていく新聞のことだ。1000万部を謳う読売新聞でも30%から40%の押し紙があり、それをひいた実売は818万部程度、800万部の朝日は実売527万部、380万部の毎日に至っては同164万部ではないかと、筆者の黒薮哲哉氏は書く。「経営側は夏のボーナス40%減を提示した」(文春)朝日新聞は以前、雑誌のABC部数調査がおかしいと書いたが、おかしいのはどっちなのか。自らの悪弊を隠蔽しておいて「公正な報道」などできるはずがない。

   今週も朝日に勢いがある。中でも「金川真大被告との100問100答」がすごい。昨2008年、自宅近くで72歳の男性を刺し殺し、潜伏後、JP荒川沖駅で1人を殺害、7人に怪我を負わせた金川被告(25歳)は、犯行動機はと聞かれて、「自殺のためです。この国の法を利用して自殺するんです」と答えている。なぜ自殺しなかったのか?「痛そうだからです。死は怖くありません。しかし、苦痛はイヤなのです」。他人が痛いのは平気なのか?「ええ!!平気の平左衛門!ライオンがシマウマを食べるのと同じ!」。秋葉原で殺傷事件を起こした加藤智大被告(犯行時25)をどう思うか?「うらやましいです!殺した人数を俺にわけてもらいたいです!!」。彼が共感した本は「中国の思想大全」(漫画)と「子供のための哲学対話」だそうだ。

   今朝のアサヒ・コムに「検察側は金川真大被告(25)が独房からボールペンを持ち出し、水戸拘置支所の職員らの目を刺そうと企てていたことを明らかにした。金川被告は弁護側の質問に、『おれを(早く死刑で)殺さないなら、また殺すという警告だった』と企ての理由を説明した」とある。

   死にたいがために多くの人を殺した25歳。息子をもつすべての親が読むべき記事である。


元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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