原田泰造のもっさりぶり サラリーマンの共感呼ぶか

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「ツレがうつになりまして。」(NHK) 2009年5月29日 22時~

   藤原紀香がつけ睫毛なしで出ている。珍らしや! とてもスッピンとは思えぬが、少々生活にくたびれた売れない漫画家・早川典子(てんこ)に扮して、夫・明(原田泰造)の病に向き合う。明はIT企業のサポートセンター勤務、客の苦情と上司からの軋轢で、ある日突然「死にたい」とベランダから下を見る。完璧な鬱病の発症である。明の几帳面さを見ていると身につまされる。筆者そっくりだ。
   漫画家の細川貂々が書いたコミックエッセーが原作だそうだが、それだけディテールがよく描けている。例えば、華やかそうに見えても漫画家はゴマンといて、ある日突然連載を打ち切られる。パートに出れば、レジ打ち1つ満足に出来ず、若い娘に負けてしまう。乱雑な室内。毎日一緒に居たのに夫の変化に何も気がつかなかった。などなど。訪ねた精神科医(風吹ジュン)に諭される。
   ストレス社会のサラリーマンたちに共感を呼ぶドラマだ。原田泰造のもっさりぶりが、融通の効かない性格をよく出している。実際は日本語ペラペラの宮澤ミシェルだが、彼が上司に扮していて、冷たい英語を連発して明をなじる。さも外資系にいそうな男である。マニュアルおねえちゃんばかりで腹が立つ、サポートセンターなるものの内側は案外こんなものなのかもしれない。原作通りなのか、典子が明のことを他人の前でも「ツレ」と呼ぶ。「主人」でも「早川」でも「夫」でもなく「ツレ」とはおかしい。次回に期待。

(黄蘭)

採点:1.5
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