2024年 4月 26日 (金)

やればできる自治体の赤字削減 どうして国にできないの?

来店不要なのでコロナ禍でも安心!顧客満足度1位のサービスとは?

   <テレビウォッチ>「エッ?」と驚くウソのような本当の話。昨2008年初めの夕張市の騒動のころ、同じ北海道で連結実質赤字比率68.8%で全国ワースト2(07年度)と話題になった赤平市を覚えているだろうか。累積赤字33億円。それがいま6億円になったのだと。

よく納得しましたね

   「朝ズバッ!」も何度かとりあげた。とくに市立赤平総合病院が問題だった。1994年、36億円をかけて大改装したとたんに炭坑の閉山で、人口も患者も医師も減って、29億円の不良債務だけが残った。

   これが市の財政を圧迫して、夕張の二の舞とまでいわれていた。病院も医師を確保するために、無料の視察ツアーを呼びかけたり、6500万円をかけて医師の住宅を用意したりしたが、逆に産婦人科の休止に追い込まれる始末だった。

   市はまず、市長の給与半減、職員の給与30%カットなどのほか、退職勧奨で349人だった職員を185人に。公共施設を閉鎖したり、庁内の清掃を職員がやる(年160万円)、消灯励行(同87万7000円)などの節約に努めた。

   市民負担も軽自動車税を上げる、入湯税を新設、上下水道料改定……これ以上は無理というところまでやった。市民もこれに答えて、ボランティアで病院の雑務をやる。医師住宅に日用品、家具などを提供したり。

   幸運も重なった。今冬が暖冬だったので、除雪費が例年より4000万円少なかった。また、特別交付税が予想より1億6000万円増えたところへ、国と北海道が病院に、14億円の公立病院特例債を認めた。さらに、病院に隣接する小学校跡地が1億1000万円で売れて、スーパーになった。これで、赤字比率が一気に13.2%になったのだという。

   で、その赤平病院に岡安弥生がいた。前回の取材は昨年の10月だったが、8か月経って大きく変わったという。

   バブルそのもののような豪華な吹き抜けの受付はそのままだが、医師の確保は進んで、いま常勤10人、研修医が4人。札幌市大などの医師がボランティアで来てくれているのだそうだ。休止の診療科も再開。隣のスーパーはもうできていて、患者のための無料送迎バスまである。

   みのもんたが「職員の皆さんがよく納得しましたね」と呼びかけた。

   高尾弘明市長は、「財政再建団体に絶対になっちゃいけないという思いが強かった」

   「医師はまだ足らないですか?」

   「まだ努力中ですが、おかげさまでこの番組を見て、お手伝いできればという人が出てきました。ありがたいことです」

   「赤字に苦しむ自治体に、なにかアドバイスは?」

   「情報を市民と共有することですね。中身を明らかにすることで、市民も議会も一致団結して取り組める」

   「珍しいケースですね」

   「ラッキーな面がいろいろありました」

   与良正男が「感心したのは、市民と情報共有、公開といってること。これ、国も同じなんですよ」

   北海道出身の田中雅美が、「赤平がんばってほしい。ひとつの目標を持ってやるとすごい力になるんですね」

   久々にいい話。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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