ミッキー・ロークに星5つです(レスラー)

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(C)Niko Tavernese for all Wrestler photos
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   <レスラー>1980年代、プロレス界の頂点に立っていた男、ランディ・ザ・ラム・ロビンソンは50代になった今も小さなリングで活躍し、そのギャラとスーパーのアルバイトで1人生きていた。

   疲れた彼を癒すことのできるのは、ストリップ劇場で働くキャシディだけで、客でありながらも親しく、彼女を心のよりどころにしていた。だがある日激しいファイトの末、ランディは倒れ、心臓を病んでしまう。彼はプロレスラーとして行き場を失い、それをキャシディに相談すると「娘に会いに行けばいい」と言われる。だが会ってみたものの娘からは今までの放任への非難と激しい罵声しかなかった。

   家族愛とレスラーとしての情を深く、そして不器用に綴った作品。この主演のミッキー・ローク自身もランディ同様、80年代は輝ける活動をしたが、90年代はほとんど下火だった。そして架空のレスラー、ランディ・ザ・ラムも不器用に生き、辛酸を舐めた男である。まさにミッキー・ロークの人生に重なるといえよう。

   プロレスラーは過酷である。骨が折れたり、潰れていたり、生傷が絶えない。ミッキー・ロークはあえて過酷な役を演じ、ウソと本気でエンターテイメントを真剣にやった。そして1人の男として疎遠になっている娘との関わり合いを暖かく不器用に、そして優しく演じてくれた。佳境に入ってのランディの姿は、映画の演出の枠をこえて、「本気」を感じさせる。見ている方も胸を躍らせ熱くなってしまう。ラストの瞬間は哀しく、そしてたまらなく美しい。

   ミッキー・ロークは復活を果たし、2010年公開の「アイアンマン2」で悪役のウィップラッシュ役に抜擢されている。決して平坦でない、ミッキー・ロークの人生はランディ同様、再び舞台に返り咲こうとしている。彼にとって「浪花節」なんて言葉は似合わない。私は、この先も彼らしい極上のエキセントリックな俳優の姿を見ていたい。<テレビウォッチ

ユウ・ミサト

   オススメ度:☆☆☆☆☆

日本ジャーナリスト専門学校プロフィール

日本ジャーナリスト専門学校
通称ジャナ専。東京都豊島区高田にあるマスコミの専門学校。1974年の開校以来、マスコミ各界へ多くの人材を供給し続けている。

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