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大相撲「右肩上がり博保」の大先輩 「馬鹿の勇介」は強かったか

   <テレビウォッチ>7月12日から始まる大相撲名古屋場所の番付が発表された。なかに、珍しい四股名があった。三段目西三枚目に、「吉野改 右肩上り博保」とある。これを「ニュースめくり斬り」で解剖した。

どすこい

   山口県宇部市出身、大嶽部屋、21歳。身長1m73cm、体重152kg、得意は突き押し。名付け親は大嶽親方(元貴闘力)だが、大相撲の長い歴史の中でも、「物事を形容する」四股名は初めてだという。

   大嶽親方は、「世の中全体が暗いので、みんなが幸せになるようにと」といい、本人も「びっくりしましたが、名前負けしないよう頑張ります」

   そもそも四股名は、「醜名」と書いた。「見にくい」ではなく「たくましい」という意味だった。「四股名」は当て字だそうだ。親方や後援会が名付けるが、近年は最大でも5文字(千代の富士など)だった。しかし、「明確な禁止規則はない」(相撲協会)のだそうだ。

   そこでみのもんたが、「長い歴史では、さまざまな四股名がございました。お時間をちょうだいして……」と珍四股名をずらりと並べてみせた。これが面白い。

   (記載のないのは全部明治)
   序ノ口 三毛猫泣太郎(みけねこなきたろう)
   序二段 小猫三毛蔵(こねこみけぞう)(大正)
   序ノ口 たこ勇熊吉(たこいさみくまきち)
   序二段 自動車早太郎(じどうしゃはやたろう)
   幕下  電気燈光之助(でんきとうひかりのすけ)
   三段目 文明開化(ぶんめいかいか)
   三段目 凸凹太吉(でこぼこたきち)
   序ノ口 馬鹿の勇介(ばかのゆうすけ)
   見習  ヒーロー市松(いちまつ)
   三段目 不了簡綾丸(ふりょうけんあやまる)
   見習  一二三山四五六(ひふみやまよごろく)

   みのが、「次は読めますか?」という。

   三段目 膃肭臍市作(おっとせいいちさく)
   幕内  い 助治郎(かながしらすけじろう)
   三段目 子 音二郎(えとがしらおとじろう)
   幕下  一 匡(かずはじめはじめ)(昭和)

   みのは、「名古屋場所では、右肩上り君には、『右肩上り』の活躍をしてほしいもんです」といったあとで、「さあ、きょうの落ちはどうなる」とめくると……

   支持率右肩下がりの麻生首相、民主党と「がっぷり四つ」、任期は「時間いっぱい」、総選挙まで「待ったなし!!」だとさ。これはいまひとつ。

   みのが「どすこい、どすこい」と締めたが、それよりも、大相撲って、ずいぶんおおらかで茶目っ気のある世界なんだと、あらためて感心した。横綱審議委員なんていなかったんだろうな。