「1億円」で人生・恋の歯車が… ザマーミロの快感

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   <LOVE GAME>ひとことで言うと、じつにえげつないドラマである。「ゲームに勝ったら1億円」というドラマは前にもあったけど、これはゲームの対象が恋愛なのだ。深夜ドラマらしいと言えば言えるが。

   ターゲットに近づき、1億円の札束を見せて危険な恋愛ゲームに誘い込むのは、謎の女・氷室冴(釈由美子)。ターゲットにされた者には、まず突然100万円が振り込まれる。そこに彼女が現れて「お受けになりますか?」と誘うのである。

釈由美子が無理難題

   みんな、はじめは「そんなことはできない」と尻込みする。なにしろ彼女の出す課題たるや、とんでもないものばかり。「8時間以内に妻に離婚届に判を押させたら1億円」「12時間後、明日の結婚式までに親友の恋人を奪えたら1億円」「1週間以内に教え子を誘惑できたら1億円」「1週間以内に姉の夫を略奪できたら1億円」「1週間以内に恋人を他の男に抱かせ、よりを戻せたら1億円」etc.……

   しかし氷室冴に心の奥の欲望を見透かされ、1億円の札束を見せられると、承知してしまう。金欲しさだけでなく、屈折した思いや、自分の恋愛力に対する自信などにつけ込まれ、そそのかされてしまうのである。かくして、「ただいま○時○○分、ゲーム、スタート」の冷たい声と共に「プレーヤー」として右往左往することになる。

   当然のことながら「プレーヤー」たちの思惑どおりに事は運ばない。彼らは次々に思いもよらない真実に裏切られてゆく。妻に愛されていると信じていた男が、じつは妻の禁断の恋に利用されていただけだったり、純情な教え子に愛を捧げられたと思った女教師が、じつは高校生仲間の賭けに使われていただけだったり……ゲームに参加したばかりに、彼らの人生は狂ってゆく。

   ハッピーエンドはほとんどないが、大体の登場人物はイヤなヤツばかりだから、全然同情する気持ちにならない。むしろ「ザマーミロ」と他人の不幸を快く思う自分の意地悪な部分を、安心して解放することができる。多少ストレス解消になるかも。

   氷室冴が仕えるボスは「黒宮様」だが、声だけで姿は出てこない。彼女はいつも水槽を泳ぐアロワナに向かって話しかけている。「黒宮様」はじつはアロワナなんじゃないかと疑っているんだけど、ンなわけないか。それにしても「黒宮様」の正体が気になる。

   明らかにされていく真実の意外性がミソだね。全部見たわけではないが、ヒネリがきいたドンデン返しを楽しめる話もあるし、さほどでもない話もある。ちなみに次の課題は「三股男、1週間後の彼の誕生日に独り占めできたら1億円」だって。貴女だったら受ける?

                                

カモノ・ハシ

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