「贅沢配役」松本潤・いしだあゆみ… 最終回まで見て「スマイル」出たか

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「スマイル 最終回」(TBS) 2009年6月26日 22時~

   NHKの朝ドラ「つばさ」の中で、『ラジオぽてと』というふざけた名前のコミュニティ放送社長を演じている宅間孝行という才人が書いた脚本なので、他の連続ドラマより期待して見てきたのに、最終回まで辿りついて、結局、結論は「面白くなかった」のである。
   フィリピン系日本人のビト(松本潤)が差別と闘い、罪も犯し、最後は美少女・花(新垣結衣)と幸せになる話である。今が旬の小栗旬がワルで出ていたり、ビトを助ける優しい弁護士に中井貴一が扮していたり、久しぶりのいしだあゆみが援護施設の小母さんになっていたり、結構贅沢な配役であるが、物語が胸に響かないのだ。
   善意の人たちと、対極にあるワルの一団の、対立の構図もチープであるが、刑務官の好意(死刑執行間近に花とビトを独断で面会させる)なども、頭でっかちに机上で考えた筋書きで、リアリティもなければ主人公たちに共感もできない。最も疑問に思うのは、現在が2015年だかの未来設定であること。SFではあるまいし、髪型を少し変えただけで今から6年後に「こうなりますよ」と言われてもシラけるだけだ。つくづく「下手くそ」と怒鳴りたくなった。
   連続ドラマの凋落が言われて久しく、今期も視聴率が2桁(10%)にもならない討ち死に体が累々と横たわっている。当作は辛うじてキープしてきたが、内容が良かったというよりは松本、小栗、新垣たちの個人票の上積みである。作り手は現実世界の観察が足りない。

(黄蘭)

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