「信頼ないと臓器生かせない」 改正移植法が成立

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   <テレビウォッチ>「脳死は人の死」とする臓器移植法改正案がきのう(7月13日)参院を通過した。賛成138、反対82。参院での審議時間はたった17時間だった。

十数時間の論議で?

   可決された法案は、衆院で可決されたA案そのもの。脳死を人の死とする、年齢制限なし(家族は拒否できる)という内容だ。脳死の定義を現行法通り「移植に限り、脳死を人の死とする」としたA案の修正案は否決され、「こども脳死臨調」で1年論議するというE案は採決されなかった。

   施行は1年後で、今後厚労省がガイドラインを作るが、これによって現行法で禁止だった「15歳未満」の脳死による臓器移植を進めるものになるとみられている。

   臓器移植以外に助からない人がいる一方で、脳死移植そのものへの抵抗は強い。当然脳死の定義もかかわる。それを「法律で決める」ことへの抵抗もある。

   専門家でも意見が分かれるものが、解散風の吹くなかでばたばたと通ってしまった。

   TBSの厚労省担当、牧島博子が解説。「臓器移植法は(19)97年にでき、3年後に見直すはずが12年経ってしまった」「判定基準の見直し、虐待された子どもがまぎれこまないようにするとか課題が多い」

   みのもんたが、「10年以上の課題を、十数時間の論議で決めていいものか」

   杉尾秀哉が、「脳死の論議は20年以上やっていて、いまだに結論が出ていない。じゃあいつまで議論すればいいんだとなるが、(今回は)いくら何でも、解散の直前に? というのがある」

   牧島は、「これで決まったので、いかにいいものにするかだ」という。現実には、臓器を提供した家族に、「これでよかったのか」と心の傷が深いという話がある。医療の現場で混乱が起こる可能性がある。

   「救急の現場で最善をつくしても脳死になったときに、臓器を役立てられるかどうかは、医師との信頼関係がなければできない。臓器提供を増やすためにこの法律をつくったのだとしたら、現実が追いついていかない可能性がある」と断言した。

   そもそも、そんな重要な法改正がなぜ議員立法なのか。厚労省の怠慢ではないのか。そのあたりがもっと聞きたい。

文   ヤンヤン | 似顔絵 池田マコト
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