カメとカフカと接客業 コントにみる不条理と人生訓

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   <ふくらむスクラム!!>態度はその人の人生を大きく変えるとよく言われるが、特に接客業に携わる方は身にしみてこの言葉を思い知るだろう。

   服屋さんで働く店員と、そこにやってきた客との関係をめぐるというありふれたプロットとは裏腹に、今回のコントは人生教訓から、自然の雄大さまで、さまざまなネタで万歳である。

   とある服屋さんにやってきた客は、何事もないかのようにふるまうカメの格好をした店員と出会う。カメの格好をしているのか、それとも本当にカメの店員なのかその曖昧さも不条理ではあるが、何より日常に溶け込んでいるカメの店員の存在はカフカの「変身」をも想起させる。

   カメの店員は、あたかもカリスマコーディネーターのようにカメ好みの衣装を客に勧める。その客も事態の異常さには気付くものの、不条理の世界の甘美な罠にはまったかのように、なすすべもなく呆然と立ち尽くしている。また別の客は、最近はやりのクレーマーと言った感じで、汚れた服をつかまされたことをカメの店員に怒鳴り散らす。ここからがまさに、このコントのクライマックスではあるが、ハリウッド映画のサスペンスを思わせるかのように、その汚れの正体が突き止められていく。まさに自然の雄大さである。

   人生教訓から、カフカ的不条理、さらには、自然の雄大さまで、あらゆるジャンルのネタを押しつけがましくなくすんなりと見る者に納得させる今回のコントは、まさに神業と言える。<テレビウォッチ>

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