板についてきた「医師」江口洋介 浮き彫りにする医療諸問題

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「救命病棟24時」(フジテレビ) 2009年8月11日 21時~

   主役の江口洋介が交通事故で大怪我し、ケチがついた第4シリーズの1回目である。この上視聴率が出ないと踏んだり蹴ったりなので、朝っぱら同局の「とくダネ!」に江口と松嶋菜々子を生出演させて必死の大宣伝をしていた。お蔭で20.3%を稼ぎ出しホクホク。
   このシリーズは現在の日本の医療現場で起っている諸問題を、てんこもりに盛り込んだ欲張りシリーズだ。まず、救急医療現場での患者のたらい回し。医師不足。モンスターペイシェントによる医療過誤の訴訟。若い医師たちの現場拒否と命に関わる専門科からの逃避。医師や看護師たちの過労。医局長との対立などなど。
   医局長(ユースケ・サンタマリア)が神の手をもった優秀な外科医にはとても見えづらいが、江口と松嶋はシリーズを重ねて役柄が板についてきた。10歳の子を死なせたと訴えられて嫌気が差し、救急病棟から去っていた小島楓(松嶋)が、野球少年を救ったことで、また進藤一生(江口)の病院に勤務することになるまでを描く。
   筆者はかつて、海外旅行に出発する途中で大怪我し、時間外の大病院救急センターに担ぎ込まれた経験があるが、物言いや処置がいかにもな、乱暴な医師ではあったが、的確な治療をしてくれた。消防隊にも深謝している。つまり現場は苛酷な中でも頑張っていることを知っている。この国の医療で一番問題なのは、長い展望で手を打たない医療行政の貧困が諸悪の根源であると考えている。

(黄蘭)

採点:1.5
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