2018年 7月 21日 (土)

放送作家のタダ働き これって正当なの?

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   <テレビウォッチ>スケジュール帳に予定を記入しながら、ふとペンを止めた。

   「あれっ? あの会議ってなくなったんだっけ・・・・・・」

   雑誌と連動した特番を作りたいということで、代理店の方含め複数回開かれた会議。ブレスト以上本会議未満の企画を練る会議だったが、ここのところ会議開催の連絡が来ない。同席していた他の作家から会議の連絡が来ないと言われ、私もはじめて気がついた。別の仕事に追われ気がつかなかったのだが、確かに連絡が来ない。2人顔を見合せて、またあのパターンなのね…・・・とぼやく。

   そう、あのパターンとは、企画が頓挫しギャラが出ないということ。

   企画書を書くための会議を何度も行い、企画書を提出したところで通らなければ、ギャランティーはゼロ。これまでいくつそのようなケースを経験しただろう。番組化前の企画段階で数か月にわたる会議が開かれ、結局番組にはならずに、「お疲れさまでした」の一言で終わってしまう会議。

   作家陣、下請け制作会社、フリーのディレクター含め、誰もが資料作りや会議出席で長時間拘束を余儀なくされる。それなら他の仕事を引き受けておけばよかったと、みな後悔。今はお金にならなくても、プロデューサーと繋がりが出来たからイイか~! とは誰1人として思わない。

   お呼びがかかったスタッフが振り回されるだけ振り回されて終わる。フリーの人間が多いにも関わらず、その対応はいつまで許されるのだろうか?

   某局で大型番組企画開発のコンペティションがあった時のこと。企画が最終段階まで残り、あと一歩で番組実現か? とスタッフ一同心躍らせたことがあった。その際、上層部から机上の展開ではダメだとの指令を受け、社を挙げて取り組み、外部からも大勢のスタッフが徴集された。企画書だけでなく番組としてイメージしやすいようにとPVまで制作。撮影用の次世代ハイビジョンカメラのレンタル見積もりや、実現した暁に即時展開できるよう、大手商社と取材協力まで取り付けていた。

   ところが・・・・・・番組自体が頓挫してしまったのである。原因は、1社提供スポンサーだった大企業の経営不振。スポンサー企業の決算が報道され、誰しもがヤバいんじゃないかと思っていた所、案の定大型番組開発自体がポシャった。

   そうして、またノーギャラ仕事となった。数か月にわたる会議やPV制作など、この仕事に携わった外部スタッフに一切ギャラは支払われなかった。PVを制作した下請け制作会社に交渉しないのかと問うてみても、他番組でお世話になっているし呼ばれなくなっちゃうからね・・・・・・との答え。これまでの信頼関係もあるため、今回は目をつぶってあげたと言うのである。しかし、その後彼らは新番組開発の企画段階会議には姿を見せなくなった。

   番組予算が削られる中、お互い苦しい状況になっているが、やはり仕事をする以上、信頼関係に基づいていたいものである。

モジョっこ

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