「トークバトル」の勘違い 「じっくり話を聞く」力

印刷

「時事放談」(TBS) 2009年9月20日 6時~

   この日のゲストは民主党最高顧問の渡部恒三と前鳥取県知事の片山善博の両人。まあ、16日に成立したばかりの民主党政権に対するご祝儀トークだから、全体に甘口だった。渡部曰く。「鳩山由紀夫君はね、小学校6年の時から知っている。音羽御殿に呼ばれた時に会った。先進国ではよくあるが、日本ではこれまで1人もいなかった、博士号をもった初めての総理大臣だ」とか。さらに、彼は行政刷新担当大臣になった仙谷由人のことを優秀だと高く買っていた。
   財務大臣になった藤井裕久、大勲位の中曽根康弘、もう議員を引退した野中広務ら、この番組はそれぞれが一家言ある人物たちを選んできたので、聞き応えがあるのだが、如何せん45分では時間が短い。日曜の朝っぱら、誰も見ていないと高をくくったら大間違いで、筆者は愛視聴者である。残りの15分はニュースなので、どうせなら1時間に延ばしてくれないものだろうか。
   近頃この番組のように、ケバい装飾など一切施さない「じっくり話を聞く」トーク番組が無くなった。ショーアップしてやたらに登場人物を増やし、煩いくらいにトークバトルさせるのが視聴率を稼ぐ秘訣だと作り手は錯覚している。ゴールデンアワーならともかく、ラジオ的な会話だけの手法が、視覚を邪魔する賑やかな演出に優ることを、もっと知るべきだ。余談だが、渡部恒三の訥々とした訛り言葉は、ほとんど芸術の域に達した話術だと思うがいかがか。

(黄蘭)

採点:1.5
  • コメント・口コミ
  • Facebook
  • twitter

このエントリーはコメント・口コミ受付を終了しました。

お知らせ

注目情報PR
追悼
電子書籍 フジ三太郎とサトウサンペイ 好評発売中