仰け反るような豪華「英国ドラマ」 日本の局では作れまい

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「魔術師 MERLIN」(NHK BS2) 2009年10月12日 20時~

   NHKの海外番組調達班といえば、筆者はかつてこんなことを体験した。「刑事コロンボ」が初めてNHKで放映された時、週刊朝日で褒めたら、パーティーで調達班の紳士が2人近づいてきた。筆者は当時NHK批判の急先鋒であったので、「激辛で批判しているので火をつけられそうだ」と言ったら、紳士たち、即座に「私たちで火消しに行きます」と返してきた。中々のユーモアのセンスだった!
   今NHKに、海外番組調達班という部署があるのかどうか知らないが、調達の仕事をしている人たちはなかなかの目利きである。この「マーリン」も素晴らしく面白い。日本におけるアーサー王の研究家である慶応大学の高宮名誉教授が喜びそうな物語だ。アーサーがキャメロット王国のまだ王子だった時、生まれながらに魔術を使える青年マーリン(コリン・モーガン)が王国にやってくる。
   マーリンは洞窟に幽閉されているドラゴンの命令でアーサーの従者になり、これから数々の危機を救うことになるのだろうか。城の聳え立つ背景といい、陰鬱な雰囲気を漂わせる館のセットといい、「これがテレビ映画か」と仰け反るような豪華さで、独特のねばっこい演出と共に、伝説か史実か判然としない、おどろおどろしいアーサー王物語の始まりを予感させる。連続13回が楽しみである。
   イギリス製テレビ映画は「シャーロック・ホームズ」といい「エルキュール・ポアロ」といい10年後でもわがテレビ局は真似できまい。

(黄蘭)

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