不毛地帯、視聴率は「がっくり」 出来の方はどうだったか

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「不毛地帯 第1回」(フジテレビ) 2009年10月15日 21時~

   地下鉄のコンコースといい、電車のドア横の広告といい、文庫本出版元の紙媒体広告といい、物凄い事前の大宣伝にも拘らず、初回視聴率が14%半ばとは、20%越えを確信していたに違いないフジテレビにはがっくりくる数字であろう。ならばドラマの出来はいかがか。確かに金をかけて重厚に作られていて、役者も揃っている。
   しかし、である。気に入らないところも多々ある。昭和20年の、陸軍の軍人たちが丸坊主でない。この頃は民間人まで坊主頭を命じられた。海軍の1部には長髪もいたらしいが、大本営が揃って髪の毛を生やしているとは嘘つけ、である。しかも体格が良すぎる。
   壱岐正(唐沢寿明)は元陸軍参謀で、戦後、シベリアに11年も抑留された。苛酷な抑留生活から引き上げてきて、今度はこれから高度経済成長に向かう日本の経済戦争尖兵として商社マンとなる。ロッキードがモデルの戦闘機輸入にまつわる航空機部に転属するところまでが初回。妙に唐沢が正面を向いた顔のアップが多い演出で、「美形でもない唐沢の顔ばかり撮るな」と文句を言いたくなった。
   感心したのは昭和30年代のアメリカの街や飛行場の再現。いかにもつつましやかなこの時代の貞淑な妻を演じた和久井映見のたたずまい。経済発展こそが国を幸せにする道と信じて疑わなかった時代の、活力溢れる商社繊維部のオフィスの活写。第2部からはいよいよ商社同士の熾烈な戦争が始まる。まあ、期待して見てみよう。

(黄蘭)

採点:1.5
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