2024年 4月 20日 (土)

「逆転の発想」番組 そこに足りなかった発想

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   <テレビウォッチ>テレビ東京の「奇跡の成功ドキュメント 常識を覆す 逆転の発想」。温水洋一と八木優希が案内役だった。発想を変えたことで成功した例をズラズラと紹介した2時間番組だった。

   へえ、と思ったのはまず、ある人気幼稚園。子どもの安全確保をどうするか、大きな問題になる中、この幼稚園がとった策は、ガードマンや監視カメラを増やす、といったことではなかった。そういう発想ではなく、円形の建物を全部ガラス張りにして、どこからでも丸見えになるようにしたのだ。これなら不審者が侵入すればすぐ分かるし、子どもの異状にも気付くことができる。外と内を隔てるのではなく、外にも内の様子を開放することで「人の目」を利用して安全を確保したのだ。ほかにも、庭に特に遊具を置かないことで、子どもたちが走り回って元気になる、といった面も評価されているようだ。

   介護施設の話も感心した。入所者をお客さん扱いせず、自分でご飯をよそったり皿洗いしたりしてもらっている。その「報酬」として、入所者たちは「ユーメ」というユーロと夢をもじったような「独自通貨」をもらう。それを使ってトランプの「ギャンブル」をやっていた。自発性が出てとても元気にやっているようだ。眠っていたものが起きてくるのだろう、リハビリが思った以上に頑張ることができるようになった人もいた。バリアフリーではなく、バリアアリーだと、バリアをはねのける気概を示していた。

   ほかにもたくさんあった。大阪タワーの解体を従来の上方からでなく下方から――ファンタのふるふるシェイカー――間違い読みがインデックスになってる辞書――地方で「倉庫要らず」の巨大なスーパーをつくり、農機具から中古車まで「何でもある」を実現――などが成功したんだそうだ。洗えるスーツの話とかまだまだあった。

   それなりに感心したネタはあったけど、これをスタジオ陣の絡み抜きで、案内役の2人がときおり出てくる程度で2時間羅列されるとつらい。それなりにまとまってはいたし、こんな番組もあってもいいとは思った。まあ、テレ東的といえばテレ東的だったかもしれないが……。前に見たような話もいくつかあったし、「逆転の発想」ネタを集めた割には、番組の作り方には「逆転の発想」は見られなかった。

      見たネタを まとめた落ち穂 拾いかな

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