気付かぬうちに「ロコモ」 2800万人もいるそうな

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<テレビウォッチ>正しい日本語の木鐸たるNHKでは、わけのわからぬ新しいカタカナ言葉などは敬遠されているように見える。市井の人にすっかり定着したようなカタカナ語でさえ、この局はわざわざ生硬な日本語に言い換えなければ気が済まない節があるほどだ。

   ところが今回のクローズアップ現代、耳慣れないカタカナ語がフィーチュアされていた。それは「ロコモ」。国谷裕子キャスターも当たり前のように「ロコモ」「ロコモ」と連発しているのが、視聴者的にはどうも違和感が拭えない。

骨や関節などが不調

   NHK的にもおすすめらしいニューワード、「ロコモ」とはいったい何なのか。言うまでもないのだが、言いたいので一応書いとくと、それは携帯電話の会社やハワイの料理、ビーチ・ボーイズの曲、「みんながやってる新しい踊り」などとはほとんど関係がない。

   それは「ロコモティブシンドローム」の略だ。番組のデフィニションによれば、骨や関節などの「運動器」が不調で、自由に立ったり座ったりできない状態のこと。そのまま行けば、要介護や寝たきりにもなってしまう恐ろしい状態なのに、直接的な生命の危険ではないからと軽視されてしまってるという。

   で、「いったいどれだけの人がロコモなのか」と話を先に進める国谷キャスター。ロコモについての厚生労働省研究班の調査があるという。それによると、なんと4700万人、国民の1/3がロコモ。そのうち、2800万人は自覚症状がなく、「多くの人が自分が気付かないうちにロコモ」になってしまってるそうである。

   しかし、さっき聞いたところでは、「立ったり座ったりが不自由」なことがロコモである。そのことに「自覚症状がない」とすれば、今度は頭のほうが心配だ。番組の定義と厚労省調査のそれにはズレがあるようだ。ロコモの判定・診断基準もはっきりしない。

   どうにも実態がはっきりしないまま、「ではロコモの実態からごらんください」とVTRに誘導する国谷キャスター。そこに登場したのは、健康食品の通販CMでもよく見るような、膝、関節などの不調に悩む人たち。「ロコモ」という新奇な言葉(コンセプト)を除けば、目を引くような箇所はとくになかった。

ボンド柳生

* NHKクローズアップ現代(2009年10月27日放送)

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