2024年 4月 25日 (木)

「若者の言語力」崩壊 携帯メール犯人説と対策

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<テレビウォッチ> 就職氷河期の再来。歳の暮れを迎えつつある今、学生たちは一心不乱に就活に取り組んでいる真っ最中だが、悩みのタネは採用企業が力を入れている面接や小論文だ。

   ところが、大学生を含め子供たちの『言語力』低下が著しいという。今2009年秋、言語力検定もスタートしているほどだ。

面接で話ができない

   背景にあるのは、家族構成の変化に伴って家族との会話の場が減少していること。それに携帯メールの普及が加わって、言語力を養う練習の場がなくなっているのだという。

   では、言語力を高めるにはどうすればよいか?? 番組がこのテーマを取り上げた。

   番組によると、言語力とは「自分の考えを思考の道具である言葉で論理的に組み立てて、第3者に伝える力」。

   その言語力の低下で、面接で話が出来ない、作文が書けない憂慮すべき事態が起きているという。

   そこでまず、言語力低下を示す実態から。番組が取材したのは、公務員を志望する学生が受講する『法律ビジネス専門学校』(岩手県盛岡市)。

   毎年200人前後の学生を社会に送り出しているというこの学校が抱える悩みは……自分の考えを整理して相手に伝えられない学生の指導。

   で、教室を覗くと女子学生の1人がマス目を埋めるのに取り組んでいた。テーマは「自己PR」。マス目冒頭に「私は」と書いてあるだけ、もう1か月がたつ。

   「『努力する』を書きたいのだが、どういう流れにしたらいいか分からない」のだという。

   これが一般的な傾向で、決して特別なケースではない。なぜ、自分の考えを整理し論理的に第3者に伝達できないのか。

   慶応大学言語文化研究所の大津由紀雄は、子ども時代に交わした会話の量に注目する。厚労省の調査によると、毎日揃って夕食をする家族はこの30年間で30%も激減している。

   「10歳ごろから筋道を立てて会話する能力が身についてくるが、会話する機会そのものが減っているのが原因」という。

   また、中・高校の現場からは、別の問題を指摘する声も出ている。

   作文を書かせると、話し言葉が文章の中にどんどん入り込んでくる傾向があるという。

   背景にあるのは、狭いスペースの中に細切れの文を並べるだけの携帯メールの普及。これが言語力低下に影響していると考えられている。

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