日本の対テロ戦ドラマ 「策士策に溺れる」弱点とは

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「外事警察 第2回」(NHK) 2009年11月21日 21時~

   どうもNHKは錯覚しているらしい。かつて土曜ドラマの枠で放送された「ハゲタカ」の評判がよかったので、柳の下の2匹めを狙い、「ハゲタカ」的モノクロ調の映像と、ハードボイルドタッチの演出でこのドラマを作った。が、今のところ策士策に溺れている。
   国際テロリスト対策の外事4課と呼ばれる隠密活動警察の虚虚実実の活躍を描くのだが、2回目のこの日は、普通の理容師に見える女の弱みを調べ上げて外部協力者(つまりスパイ)に仕立てるまでの話である。何が策に溺れているかと言えば、主演の外事4課主任・住本(渡部篤郎)も含めて、画像に懲りすぎた結果、セリフが非常に聞き取りにくく、ディテールがはしょられてしまうのだ。
   脚本(古沢良太)がよく出来ていて、かつ、独特の雰囲気をもった演技派の渡部が主演なのに、聞き取りにくいでは勿体ない。大監督のドラマでは、どんな修羅場のシーンでも、セリフの音拾いは明瞭ということがよくある。腕の差である。ほとんど無名の女優・尾野真千子が4課に異動させられた陽菜(ひな)という警官の役で出ているが、彼女が抜擢された理由は、「美人でも不美人でもなかったから」だと、トーク番組で喋っていた。つまり、露出の多い準主役でイメージが限られるのを嫌ったともとれる配役で、そういう気配りは成功している。スパイ天国といわれる日本にも、国際テロリストの暗躍があるのか、このドラマの先見性は果たして真実だろうか。

(黄蘭)

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