上戸彩の「結婚」 高品質だった理由

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   <テレビウォッチ>テレビ朝日の橋田壽賀子ドラマスペシャル結婚。脚本橋田壽賀子、プロデューサー石井ふく子、演出脇田時三、制作協力石原プロという豪華カルテット。しっかりしたつくりでゆったりした橋田ワールドに仕上がっていた。

   テーマとしては、1人息子と1人娘の結婚を巡る家族の騒動だ。今どき……と思われるテーマかと思いきや、役者陣が実にしっかりしていて見ごたえがあった。

   渡哲也と高橋惠子が老舗和装小物店を営む夫婦を演じ、その娘が上戸彩。西郷輝彦と松坂慶子がサラリーマン夫婦で、徳重聡がその息子だ。徳重は、21世紀の裕次郎、という触れ込みでデビューした石原プロの役者だ。役の息子はマザコンだった。

   若い2人が恋に落ち結婚を考えるが双方の両親からは猛反対にあう。このあたりは、母親の本音主義と現実主義、父親の建前・面子主義と理性主義との対比を背景にしながら、騒動が大きくなったり小さくなったりする。そんな中、渡の姉役若尾文子が若い2人に自立しろ、行動を、と駆け落ちをけしかける。それで2人はアパート暮らしを始めるが、食事も洗濯もうまくいかず、けんか別れすることに……とすったもんだあって、最後はハッピーエンド、結婚式の場面となる。

   結婚というものは、何といっても本人たちの気持ちが大切で、家だの親だのが顔を出すと変になるというメッセージだろう。一方、若い人たちは、自立する気持ちがないといけない、ということでもある。

   俳優陣も制作陣も優れた陣容だったせいか、実に分かり易いいいドラマだった。笑いもあればホロリとする場面もあり、よくできていた。暗すぎず明るすぎず。やる気があれば、テレビはまだまだ質の高いものを作ることができるな、と再確認させてくれた。

   徳重の演技には、今回初めて合格点を出したい。頑張ったな、力を付けてきたな、という感じだ。

      親がいて 子がいて 涙と笑いあり

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