2024年 4月 19日 (金)

「応援」女社長、押尾に「ウソつくな」 女性セブンで「憤り」「許せない」

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   普天間基地移設問題は、われわれフツーの国民が考えている以上に、日米関係に深刻な影を落としているようだ。民主党応援団の朝日新聞までもが、揺れはじめている。証拠に、今朝(12月10日)の社説は、意味不明で、その揺れぶり如実に示している。

「(中略)米側が既存の合意の実施を求めるのは、米国の立場としては当然だろう。同時に、政権交代を踏まえた鳩山政権が過去の経緯を検証し、沖縄の過重な負担を軽くするための方途を探ろうとすることも否定されるべきではない。(中略)いったんは年内決着を探りながら、連立への配慮を優先し、結論を先送りした鳩山政権に対する米国側のいらだちは理解できる。 一方で朝日新聞の世論調査では、日米合意を見直して再交渉すべきだという人が半数を超えた。沖縄県民だけでなく、こうした世論の動向も軽視されるべきではない」

「異例中の異例」逮捕

   どうしろというのか。これでは鳩山首相と同じではないか。衆議院選挙のマニフェストでも、微妙な問題なので触れないとした普天間問題を、選挙中「県外移設に積極的な行動を起こす」と高らかに宣言したのは鳩山氏である。八ッ場ダムは中止するといった。八ッ場は住民の意見を聞かずとも断固やるが、普天間は長引かせただけで、結局従来通りに決着では、リーダーシップ以前の、総理としての資質が問われることになる。

   と、ここまでは、週刊誌風にいう建て前で、今週最も関心のある記事は2つ。押尾学事件とタイガー・ウッズスキャンダルだ。

   押尾学が再逮捕。今回は、六本木ヒルズの部屋で亡くなった元銀座ホステス・田中香織さん(享年30歳)に合成麻薬MDMAを渡した容疑で、いよいよ、田中さんが苦しんでいるのを放置した「保護責任者遺棄容疑」での立件が視野に入っているといわれている。

   押尾が田中さんにMDMAを渡したのかどうかは、先の裁判でも大きな論点になった。押尾が送ったメールに「来たらすぐいる?」とあり、それはクスリを意味するのではないかと問いただされ、押尾は「僕自身をいるか?」ということだと答えたが、「検察官はさらに『それ(僕自身)は陰茎のことですか?』と聞き、押尾が頷くと、『でも当日のメールを見ても陰茎の話は出てこない』か『これまでのメールを見ても陰茎やセックスの話は出てこない』などと畳み掛けた」(新潮)

   しかし、押尾と交際していた複数の女性が警察の事情聴取で、関係を持つときMDMAを渡されたと証言していることから、押尾が所持していたと考えるほうが自然だろう。

   だが、なぜ最初からMDMA使用だけではなく、譲渡容疑から、遺棄容疑にまでいかなかったのか。「一度判決が下された後に同じ事案で再び逮捕されるのは『異例中の異例』(元最高検検事の土本武司氏)」(新潮)。それは、警視庁の薬物事案を扱う組織犯罪対策第5課が、押尾の「薬物は田中さんからもらった」という供述を鵜呑みにしてしまったことによるからだと、新潮は書いている。

   押尾が保釈されてから、おかしいのではという世論が巻き起こり、警視総監や東京地検検事正から「押尾を保護責任者遺棄か遺棄致死容疑で挙げろ!」という指示が出て、「現場も押尾の再逮捕を本気で視野に入れ始めたようだ」(新潮)。

時間経過と捜査の壁

   あわてたのは押尾本人だけではない。押尾容疑者に目を掛けて援助し、六本木ヒルズの部屋を提供していた「ビーチ・ジョン」野口美佳社長(44才)も、その1人だ。女性セブンは、出産間近の野口社長の「全告白120分」を独占スクープしている。

   野口社長は、三田署に拘束されていた押尾に、弁護士を通じて手紙を出したという。

「危機的状況の中でまず友達を呼び集めたことに憤りを感じたこと、すべて亡くなった女性のせいにしていたようだったので、『嘘をつくな』とすぐに手紙を書いて弁護士に託しました。『あなたが本当のことをいわない限り、私は絶対あなたを許せない。いままで一生懸命応援してきた。あなたの償いは事実を話し悔い改めることだ』という内容です」

なぜ「嘘をつくな」といいきれたのか? その疑問を、記者は聞いていないようだ。押尾との男女関係についても、当然ながら否定している。

   今回逮捕されたのは、押尾と、押尾のマネジャー、それにMDMAを譲渡したのではないかという容疑で親友・泉田勇介も逮捕され、文春は「泉田勇介独占告白」を掲載している。

   彼は事件当日も、押尾から「MDMAを抜くクスリはないか」と聞かれ、錦糸町のラブホテルで点滴ができるよう手配している。女性が死んでいるのを知っていたはずなのにである。警察の二十数回の事情聴取に彼は、「他にも『カプセルを買って来てくれ』という押尾からのメールが残っているようなのですが、アミノ酸を買って行っただけで、いままで再三説明してきた話。押尾を立件したいのは分かりますが、僕は押尾に薬物を渡していない」と話しているそうだ。

   酒井法子の覚せい剤事件で、はるかに深刻であるはずの押尾事件が片隅に追いやられてしまっていたが、ようやく、遠回りしたが原点へ戻ってきた。だが、遺棄罪で立件するには、関係者が口裏を合わせる時間が十分にあったことなど、遅すぎた時間を取り戻すには難題が多いのも確かだ。

ウッズ、愛人も18ホール?

   あのゴルフ界の帝王タイガーに、泥沼のセックススキャンダル発覚で、世界中を巻き込んだ報道合戦が繰り広げられている。

   愛人と目される女性が現時点だけで9人だが、米紙には、「バック9」に入るとも報道されることから、まだまだ出てくるようだ。「キミを疲れさせちゃうゾ。最後に寝たのはいつだったっけ?」「何か淫らな写真を送ってよ。バスルームで裸の写真を撮るとかさ」(文春)というメールが公開されたり、「妻から電話があるかもしれないから留守番電話の音声案内を変えてくれ」という愛人への留守番電話メッセージが流されたりするなど、騒ぎはエスカレートするばかりだ。

   5人目の愛人は、「情事の後は泥人形のようにくたくたになるほど荒っぽいセックスだった。彼の性欲は10点満点で12点」「彼は黒いレースがついた赤いパンティが好き」と英国紙に語っている(文春)。

   嫁姑問題も明るみに出て、クリントン大統領のセックススキャンダルの時のように、夫婦そろってテレビに出演し、にこやかに夫婦円満を偽装することも適わないようだ。

   「11月にタイガーは豪州の試合に『第1の愛人』レイチェルさんを連れていったのですが、なんと、母親もこれに同行していた」(文春)。これまでも、ゴルフのプレー中に、汚い言葉で悪態をついたり、イライラしてクラブを叩きつけたりするシーンはあったが、メディアは、そのマナーの悪さを書こうとはしなかった。今度は19番ホールでの醜態だが、このスキャンダルを乗り越えて、グリーン上でタイガーの復活はあるのか。

   ゴルフは非常に心理的なものが左右するメンタルなスポーツである。オーガスタやセント・アンドリュースなどの難コースを攻略するより、もっと難しいと見るが、フツーの男としては、タイガー頑張れと、陰ながら小声で声援を送りたい心境ではあるのだが。


元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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