ミッキー・ロークに酔う 「希望と悲哀」絶妙バランス(09年ベスト映画下)

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(C)Niko Tavernese for all Wrestler photos
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   <レスラー>しばらく映画界から遠ざかっていたミッキー・ロークが、落ちぶれた往年のレスラー、ランディを体当たりで演じ、低予算ながらも世界中から脚光を浴びた本作。そしてこの映画で表舞台に見事カムバックしたミッキー・ロークだが、それもそのはず。本当にこの映画の彼はすごい! ハチャメチャな私生活により、1度スクリーンから姿を消した自身と被ることもあって、ランディ役が怖いくらいにハマリすぎているのだ。

   当初主役にはニコラス・ケイジの名も挙がったらしいが、今となってはもうミッキー・ローク以外には考えられない。というか彼以上にランディになりきれる俳優が他にいるだろうか。はじめから「主演はミッキー・ロークで!」と決めていたダーレン・アロノフスキー監督のこだわりは正しかった。もしスタジオの圧力に負けて、ニコラス・ケイジがランディを演じていたら……。

所々ユーモアも

   ミッキー・ロークはランディというキャラクターが持つ悲哀感を最大限に表現しているが、所々ユーモアを漂わせることも忘れてはいない。その具合が絶妙なので、ランディは『ただの哀れなヤツ』にならないのだろう。それは映画全体にも言えることで、はっきり言ってこの映画には「希望感」が無いが、決して暗い気持ちにはならない。そのバランスの良さに監督の手腕が見て取れる。

   この作品でミッキー・ロークはゴールデングローブ賞の主演男優賞を受賞し、オスカーノミネートの快挙も成し遂げた。そして最近では、かなり歳の離れた恋人と婚約もしたそうで、まさに公私共に絶好調なミッキー・ローク。完全復活を果たした俳優が、来2010年さらに活躍してくれることを願って、この作品を今年のNo.1にしたい。<テレビウォッチ

巴麻衣

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