「市橋逮捕」とかつての推理 どこへ行ったヤミ組織説

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<ワイドショー通信簿番外編4>2009年を彩った数々のニュースのなかでも、朝ワイド的にひときわ重要なのは市橋達也容疑者(現被告)の逮捕だろう。07年にイギリス人英会話学校講師の死体遺棄容疑で指名手配され、大々的に写真や動画が流されても、ようとして行方知れず。被害者のご両親の来日や事件発覚日などに合わせて、まるで亡霊のようにテレビの画面に現れては消えていた。

   思い起こせば、容疑者宅のマンションを訪れた捜査員が彼を取り逃がしてすべてがはじまったのだったが、そのあたりのディテールも時が経つにつれてどんどん曖昧になっていった。テレビでも、マンションからはだしで出て行ったと言う者あれば、靴は履いてたが途中で脱げたとする者あり。財布は持っていたのいなかったの。マンションを固め、そして取り逃がした捜査員の人数もてんでバラバラ。

   そんな生きてるか死んだかもわからない伝説の容疑者の情報が入ったのは09年11月。スタジオはにわかに活気づいた。どこにいるのか、なにをしてるのか――。テレビ朝日のスーパーモーニングでは、東ちづるが「『殺害』容疑者を2年以上も援助するって、どういう(人なんだろう)……」と想像を膨らませていた。東に限らず、2年間の間、センモンカを含む多くのコメンテイターが、ウラやヤミの組織、関係者が匿ってる、援助しているとの説を唱えていたのだ。が、いざ逮捕されてみると、少なくとも最近1年以上は会社に勤務してたんであった。

   逮捕後早々、元検事の大沢孝征弁護士は「そんなに頭の悪い子じゃないから、自分のやったことは理解しているだろうし、あの知的な両親のDNAも受け継いでるから、(いずれ事件について)ちゃんと話すことになるんじゃないか」とコメント。

   最近になって、被告が弁護士らに殺害を認める供述をしたことがわかったが、その犯行状況には不自然な点も多い。大沢弁護士の予告のように、改心した被告が正直にすべてを話してるのかどうかは疑問が残る。それはともかくワイドショーの執念の捜査が実り、亡霊がついに実存となった意味は大きい。また、朝ワイドやコメンテイターについて多くの教訓を視聴者に与えた点でも意義深かった出来事ではないだろうか。

ボンド柳生

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