2018年 7月 21日 (土)

有機農業のプロが考える 「1番偉大なこと」とは

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   がんばったのに、思った通りに事が運ばないのが世の常である。どんなにもがいても成功しない、自分の力ではどうともならない事も多い。ちょっとアンフェアな事をすればクリアできたとしても、やはり正々堂々と戦いたい。それが正直な美学と言ったところだろうか。

   今回のプロフェッショナルは、埼玉で農場「霜里農場」を営む金子美登。そこでは農薬や化学肥料を一切使わない。いわゆる有機農業である。細かい雑草は全て手作業で取り除き、害虫も手で駆除する。天候の変動には自ずとシビアになる。

ベスト尽くし、後は我慢

「毎年天候は千変万化しますから、全く同じ舞台ではない。その中でベストを尽くしたら、我慢するしか無い。そうでないと次が見えてこない。ベストを尽くして、ですよ」

   自然には打ち勝てない。だから出来るだけのことをしたら、後は我慢する。

   金子が注目されている理由。それは金子の造る農場は、『命が循環する農場』だからだ。落ち葉や米ぬかを混ぜた腐葉土。雑草を食べる牛。牛が出すフン。フンを利用した肥料。肥料から出るガスを燃料にして湯を沸かす。自然から得られるものを無駄無く利用し、廃棄するものも少ない。恐らく数十年前の農村では当たり前に行われてきたであろう農業サイクルが、エコブームに躍る若い目には画期的に映る。

   金子の農場は広くはない。サッカーコート2面強ほどの土地に、様々な野菜が育っている。穀物類は地元の醤油メーカーや豆腐屋に卸し、野菜は近所の一般家庭で消費される。いわゆるブランド野菜として発送したりすることはない。派手な仕事ではないと思う。しかし金子の言葉が、誇り高い。

「平凡な仕事ですけど、平凡な事をやりきることが、1番偉大だなと思ってやっているんですけど」

慶応大学・がくちゃん

   *NHKプロフェッショナル 仕事の流儀(2010年1月5日放送)

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