「義賊」ジョニー・デップ 女と仲間はこう守る(パブリック・エネミーズ)

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(C)2009 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED.
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パブリック・エネミーズ>1930年代のアメリカ。世界的な恐慌に見舞われたこの時代に、大胆不敵且つスマートに銀行から大金を強奪し、世間の一部から義賊としてもてはやされた男がいた。彼の名はジョン・デリンジャー(ジョニー・デップ)。

晩年を描く

   警察からは『社会の敵(=パブリック・エネミー)』というレッテルを貼られるが、デリンジャーは立場的に弱い民間人から金を奪うようなことはしなかった。逮捕されては幾度となく脱獄し、再び銀行を襲う。その不敵で華麗なまでの犯行スタイルに、民衆は魅了されたのだろう。本作はデリンジャーが愛した女性・ビリー(マリオン・コティヤール)とのロマンスを折り混じえながら、逃避行に明け暮れた彼の晩年を描いている。

   ジョン・デリンジャーという男は伝説的アウトローであり、彼に関する逸話は今も数多く残され、本作以外にも映画がいくつか作られている。しかし残念なことに、日本人には馴染みが薄い人物で、劇中でもデリンジャー自身や、彼のバック・グラウンドなどのはっきりとした描写がない為に、人物像が少々掴みにくいかも知れない。

   だがそこはやはりジョニデ。『銀幕の』デリンジャーは、たちまち観客を虜にする。愛した女の為なら命を張り、倒れた仲間は見捨てない男として描かれている。そんな役所に、「世界一セクシーな俳優」の称号を持つジョニー・デップがハマらないはずがない。どんな役でもまんまとモノにしてしまう、当代切っての俳優にかかれば、「さすがにこれは……」と思ってしまうほどのクッサイ台詞でも、何ひとつ違和感はないのだ。

2人の恋は運命?

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   メルヴィン・パーヴィス(クリスチャン・ベイル)を筆頭に、FBIの捜査官たちはデリンジャーの足跡を辿り、次第に居所を掴んでいく。やがて1人、また1人と仲間を失い、追い詰められるデリンジャーを見ていると、ラストが分かっていながらも、切ない気持ちになってしまう。ただそんな状況に陥っても、彼は決して絶望感に打ち拉がれることはなかった。その姿にまた胸を打たれる。

   残念なのがビリーとのラブストーリー。互いに『運命の相手』だったらしいが、2人の間柄に説得力が無さ過ぎて、全部があっさりにしか見えてこなくなる。映画の中とはいえ、男女の仲を『運命』という形で済ませただけでは軽い気がしたが……。せっかくの美男美女が織り成す哀しい愛の逃避行が、なんだかただ虚しく見えただけだった……。

巴麻衣

   オススメ度☆☆☆

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日本ジャーナリスト専門学校
通称ジャナ専。東京都豊島区高田にあるマスコミの専門学校。1974年の開校以来、マスコミ各界へ多くの人材を供給し続けている。

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