2019年 11月 14日 (木)

都心で姥捨て山状態の怪 栄養不足が高齢者を襲う

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テレビウォッチ>水戸市の水戸駅前で1人暮らしの73歳の女性は週に1度、カートを引いて買い物に行く。スーパーまで片道30分。他に生鮮食品の店はない。近くにあったスーパーは昨2009年閉店になった。2年前の甲状腺の手術のせいで、息があがって途中で何度も休む。

フードデザート(砂漠)

   スーパーに着いても、帰りを考えると重いもの、かさのはるものは買えない。つい日持ちのする缶詰、レトルト食品が多くなる。その日の夕食も、ツナの缶詰とブロッコリ、インスタントみそ汁だった。

   かつて水戸には30店以上のスーパーがあったが、いま10数店。地図上でスーパーから500メートル以上離れた地域と高齢者の分布を重ねると、高齢者には厳しい住環境が浮かび上がる。これがフードデザート(食の砂漠)である。水戸市の真ん真ん中でこうだ。

   この現象は日本全国に及ぶ。1990年代半ばに、大型店舗の出店規制が緩和されて、都市郊外に大型店が続々誕生。市内商店街はシャッター通りになり、生鮮食品店がないのは、クルマを運転しない高齢者にはきつい。

   茨城キリスト教大学の岩間信之講師は、フードデザートのお年寄り200人に、豆類、緑黄野菜など10種類の生鮮品の摂取状況を調査、106人が栄養不足と出た。肺炎、脳卒中の危険が増し、寝たきりなど要介護のリスクが高まる。

   ある女性は年金生活で、月の食費は2万円。市の配食サービスは、1食500円で手が出ない。「体が心配。でも助けてくれる人がいない」。ひとり娘は東京だ。

   新藤宗幸・千葉大教授は、「限界集落という言葉があるが、それが都市の中心地で起きている」という。「実態を把握した町づくりができていない。生活の原点から見直さないといけない」

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