「R-1ぐらんぷり」 そろそろ店じまいしたら?

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<テレビウォッチ>フジテレビの「R-1ぐらんぷり」。「日本一面白いピン芸人を決める」大会で、今回で8回目だ。史上最多3539人のエントリーがあったという。

勢いだけ

   「敗者復活」を含め9人が決勝に出場した。1回目のあと、3人が最終ステージに進んで決戦投票があるというM-1スタイルに変わった。その3人は、あべこうじ、エハラマサヒロ、なだぎ武だった。結局あべが優勝した。あべの決勝進出は6回目で、挑戦が実った形で美しい展開だ。がんばったね、と言ってあげていいだろう。

   全般的な出来としては、ぱっと見、学芸会のようだった。フリップや小道具を使い仕掛けを持ち込むのは悪いとは言わないが、ギャグそのものを練り込んでいない。それなりに練習はしていてテンポの取り方などは上手だった。ただ、その勢いだけで笑わそうとしていて、本当に面白いものを掘り下げていこうとしていない。ネタとしてきちんと練れていたのは、なだぎ武ぐらいだろうか。彼は以前に2連覇しており、別格扱いで点数も辛かったかもしれない。

   あべの優勝に不満があるワケではない。漫談スタイルを貫き、小道具に頼らなかった姿勢や6回目の挑戦、ということも、純粋な面白さに加えて評価されたような気はする。何だか彼はこの優勝を勝ち取るためにだけ頑張ってきたようで、取ってしまえばこれで終わり、ってなことにならないか心配だ。もっと生意気にやっていく姿勢を見せてほしい。

ピンと来ない審査点数

   番組自体の勢いも落ちてきたのではないか。M-1の漫才やコントが、それなりに舞台などのいろんな笑いに直結しているのに比べ、R-1はどうもテレビのための、という側面が強すぎる。そうすると、どうしても迫力が欠けてくる。

   審査の点数もピンと来ない。桂三枝や伊東四朗など大御所が顔をそろえているが、彼らの笑いとR-1出場組の若手の笑いとでは空気が違うだろうし、どこまできちんと評価できているか疑問だ。こうすれば良かった、良くなる、という適切なアドバイスがない。

   番組はこれまで、若手ピン芸人の励みになってきたのは間違いない。しかし、ここまでパワーが落ちてくると、そろそろ店じまいを考えた方が良さそうだ。

   ぐらんぶり 取れば終わりの 芸となり

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